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オリンピック招致と受動喫煙防止法

2014年02月13日

間もなくロシアのソチで冬季オリンピックが開催される。

我が国でも東京オリンピックの招致が決まって以来、急ピッチで準備が進められている。

(図1)
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さてスポーツは、喫煙習慣と大きく関係する。

喫煙直後には末梢血管が収縮するので、血液中の酸素飽和濃度が低下する。

ひどい時は90%まで低下することもある。

これはヨーロッパのマッターホルンの山頂(4478m)と同程度である。

片や山頂、片や海抜0mの空気を吸っている選手が、競技を行なったらどちらが有利かは明白だ。

喫煙と運動に関して、こんな研究がある。

アメリカの非喫煙者と喫煙者の兵士が、12分間に走れる距離について調査した。

非喫煙の兵士は、2,580m走ったのに対し、喫煙の兵士(30本/日)は2,300mしか走れなかった。

(図2)
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やはり喫煙習慣は運動選手にとって大きなダメージとなる。

ところで2020年のオリンピック、東京への招致が危ぶまれたのはご存じだろうか?

(図3)
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さて国際オリンピック委員会(IOC)は、2010年に世界保健機関(WHO)と“タバコのないオリンピックを目指す”ことで合意している。

そのため会場やその周辺の受動喫煙の防止はもちろんであるが、タバコ会社をスポンサーにしないという方針を明確にした。

(図4)
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全日本女子バレーボール代表選手のユニフォームからも、いつの間にかスポンサー企業の名前が消えている。

受動喫煙の防止に関しては、前回のロンドン、次回のリオデジャネイロも法律もしくは条例が施行された。

また、世界で最も喫煙人口の多い中国でさえ、北京オリンピックのために禁止したのである。(注1)

(図5)
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実は今回、ライバルだったイスタンブールやマドリードも施行しているが、東京では条例が出来ていなかったため、その分、日本は遅れを取っていたのである。(注2)

(図6)
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そのおかげで、危うく招致推進費の75億円が無駄になるところであった。(注3)

いずれにせよ東京での開催が決まったから、整備するのは交通や施設だけではない。

きれいな空気で“お・も・て・な・し”をしたいものである。

(図7)
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注1:タバコ消費大国の中国、五輪をきっかけに禁煙普及か
 ⇒ http://www.youtube.com/watch?v=wfhgbyslep0

注2: ⇒ http://www.eonet.ne.jp/~tobaccofree/tokyonews120317.jpg
(東京新聞2012年3月17日記事)

注3:どうして条例ができなかったのか?
ひょっとしたら,こんなことも関係しているのかもしれない。
 ⇒ http://www.nosmoke-shutoken.org/02events/reports/yamecon/yamecon2013.html

 前 岡山大学病院 小児歯科 講師
 モンゴル健康科学大学(旧:モンゴル医科大学) 客員教授
 歯のふしぎ博物館 館長(Web博物館)
 岡崎 好秀
 ⇒ http://leo.or.jp/Dr.okazaki/