2017年06月05日
クイズには”質問型クイズ”と”発問型クイズ”がある。
“質問型クイズ”は、相手の知識を確かめるもの。
“発問型クイズ”は一つの問いから話を広げ、自分の頭で考え理解が深まるように出題する。
例をあげてみる。
[クイズ]
動物園のサルはむし歯になりやすい季節がある。
それはどの季節だろう?
A:春
B:夏
C:秋
D:冬
さて、あなたの答えはどれだろう?
その理由は何だろう?
実際、小学校4年生の授業で行った。
すると「A:春」の理由は、次のようなものだった。
1:冬は食べ物がないが、春になると食べ物が出てくるから…
2:厳しい寒さの冬が終わり、食欲が湧いてくるから…
次は「B:夏」
1:暑くて、食欲がなくなるから…
2:夏休みに動物園に行って、動物にエサを与える…
さらに「C:秋」
1:実りの秋! 食欲の秋…
2:冬眠に備え、食べ物の食いだめをする…
最後に「D:冬」
1:冬眠するので、唾液が出ない…
2:寒くてあまり口を動かさないから汚れやすい…
質問と発問の違いはここにある。
質問型クイズは、知識の確認で終わる。
しかし、発問型では話が広がることがわかる。
正解は、「A:春」と「C:秋」だ。
行楽シーズンだから行楽客がたくさん来る。
そして、お菓子を与えるからだという。
実はこれ、友人の動物園の獣医師から聞いた話である。
実際、行楽シーズンは、サルの口が汚れるという。
行楽客は、”少しだけならいいだろう…”と思って与えてしまう。
ところが…である。
子どもの発想は面白い。
続く
前 岡山大学病院 小児歯科 講師
国立モンゴル医科大学 客員教授
岡崎 好秀
⇒ http://leo.or.jp/Dr.okazaki/