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指しゃぶり考7 指しゃぶりと職業

2010年11月01日

指しゃぶりについて長々述べてきた。

さて、我々にとってありがたい指しゃぶりもある。

例えば、乳幼児歯科健診の場で、同時に数組の母子に保健指導をする時。

子どもに気を取られ耳を傾けてくれない保護者がいる。

子どもが泣くので、そちらに気をとられる。

あるいは、子どもがじっとできず、走り廻るので気になるケースである。

逆に、よく聞いてくれる保護者。

その一つに、子どもが指しゃぶりをしているケースがある。

子どもがおとなしいので、話が楽である。

指しゃぶりには、子どもを内的世界に引き込む力があることがわかる。

一方、走り廻っている子ども達。

きっと指しゃぶりを必要としない外交的な性格なのだろう。

そう言えば、指しゃぶりにまつわる研究で興味深いものを思い出した。

しかし、それを話す前に次のことを行っていただきたい。

まず、口を閉じて唾をためる。

そして、たまった唾を眉につけて欲しい。

そう!真偽の程は定かではない、“眉唾ネタ”なのだ。

これは、以前ある小児科医から聞いたものである。

さらにその小児科医も、先輩の小児科医からのまた聞きだと言う。

フランス語の論文であるから、自分も読めないとのこと。

内容は、「指しゃぶりをしている子としていない子が、将来どのような職業についたか?」というものである。

結論を先に述べると、「指しゃぶりをしている子ども達は、ブルーカラーになり、していない子ども達は、ホワイトカラーになる傾向があった。」とのことだ。

聞いた途端、「面白い!」と思った。

“ブルーカラー”は、製造業。

つまり“匠の世界”なのだろう。

“匠の技”を追求するためには、常に自分を磨かなくてはなるまい。

そのためには、内的世界に入ることが必要だ。

一方、ホワイトカラーと言えば“営業職”。

売り上げを増やすには、社会に向かってアピールする必要がある。

そのためには外交的であることが必要だ。

子どもの頃から、指しゃぶりをしている暇などないのだろう。

指しゃぶりは、生まれながらの性格も影響していることがわかる。

 

>>岡崎先生のホームペ-ジ
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