2009年01月19日
サブプライムローン問題に端を発した金融不安が全世界に広がっている。
この影響で、日本でも多くの派遣社員が職を失い大きな社会問題となっている。
行き場を失った方のため、年末年始に都心に派遣村まで開設された。
出口の見えない不況の嵐の中で、一般庶民の収入もさらに減り続けるだろう。
さて現在、日本人の平均年収は男性542万円、女性271万円であり、平均437万円となっている。(2007年 ※1)
それでは日本とアメリカの平均年収は、どちらが多いだろう?
これを調べてみたら、日本での約378万円(東京)に対しアメリカでは約484万円(ニューヨーク)・約418万円(ロサンゼルス)とアメリカに軍配が上がる。
ところがだ・・・。
アメリカの下90%もの人々の年収は、約312万円(28,400ドル)に過ぎない。さらにこの数字は、15年来変わっていないと言う。(※2)
いかに残りの10%に、アメリカの富が集まっているかがわかる。
ある調査でもアメリカのCEO(経営代表者)の所得が13億677万円(1180万ドル)なのに対し、一般労働者は約304万円(27,460ドル)であり両者の格差は431倍にも達している。
アメリカにおける格差社会のすさまじさには、驚かされるばかりである。
それでは、上10%と下90%の人々の差とは何だろう?
これは、“自分にしかできない仕事”か“誰でもできる仕事”にあるように思う。
そう言えば昨年、餃子の毒物混入事件の際、驚いたことがあった。
市販されている冷凍餃子が中国製であるばかりでなく、パッケージの印刷までそうであった。
日本語のパッケージだから、輸入されてから封入・印刷されていたと思っていたのだ。
中国の人件費は、日本の1/10である。
だから中国での製造はコストダウンにつながる。
わざわざ日本で印刷する必要もないわけだ。
これが“誰でもできる仕事”と言える。
すなわち“代わりのきく仕事”である。
それでは“代わりのきかない仕事”には、どのようなものがあるだろう?
とっさに思いつくのは、様々なアイデアにより新しい商品を作りだす“創造的な仕事”。
そして他人に親しみやすさや満足感を与える“人間関係を大切にした仕事”。
大きく分けるとこの2つが重要であるように思う。
それでは、今の自分はどうだろう?
他の歯科医院でも、代わりがきく診療であろうか?
それとも自分しかできない診療であろうか?
(※1 プレジデント07年12月号より筆者が計算)
(※2 モチベーションが上がるワクワク仕事術 小林英二著 C&R研究所)
>>岡崎先生のホームペ-ジ
http://leo.or.jp/Dr.okazaki/