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小児歯科診療における治療の組み立て その4

2010年02月15日

今回は、乳歯感染根菅治療の3回目の根菅充填です。

根菅充填:

1:ラバーダム装着、仮封剤を除去します。

2:根管洗浄乾燥

3:根管充填

4:仮封

5:デンタルX線撮影で根菅充填の状況確認

筆者は、基本的に3回目に根菅充填を行っています。

綿栓を取っただけで出血や滲出液のでる場合は、根の吸収がすすんでいると考えられます。

少しの刺激で出血するのでビタペックスの綿栓を貼薬し、次回根充を行います。

乳歯は吸収される糊材根管充填を行います。

ヨード系のビタペックスを始め、水酸化カルシウム系のものが使用されています。

根の吸収が進行している場合は、ビタペックスの吸収が早いので、根尖部のみビタペックスを用い、さらに他の根管充填材を用いる場合もあります。

乳歯は膿瘍等の症状が発現しやすいので、拡大したところまでは完全に根管充填したいものです。

髄床底に死腔が存在すると病巣の原因となりますので、髄床底はきれいにし根管充填をします。

ビタペックスの先を根菅内部まで挿入しますが、さらにレンツロを用いて完全に根管充填します。

レンツロは、乳歯の根菅充填用にあらかじめ短く切っておきます。

 

(図1)

 

適度の大きさのレンツロを根管内に挿入し、1~2mm戻したところで回転させると、破折することはありません。

またより確実に根管充填するために、仮封はます。

 

(図2)

 

根管が湾曲し、充分根充剤が行き届かない場合には、セメントを硬く練り圧接し根充材を溢出させます。

根尖病巣のある時、ビタペックスはややオ-バ-根充気味にします。

(図3)

(図4)

 

>>岡崎先生のホームペ-ジ
http://leo.or.jp/Dr.okazaki/