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診療室の理念を持つということ

2008年06月16日

先日、ある先生の紹介で盛和塾の聴講をさせていただいた。
これは、京セラの名誉会長 稲盛和夫氏が塾長を勤めておられる会である。
全国に58塾、約4600名強の会員が所属し、企業のトップクラスの方が参加している。
これは若手経営者が、人としての生き方[人生哲学]、経営者としての考え方[経営哲学]を学ぼうと集まった会である。
毎回、企業のトップが発表し、それに対して活発な意見交換がなされる。
そこでは業績のみならず、会社の理念について問われる。

「そもそも会社の使命とは、単に収入をあげるだけでない。
社員が、生きがいを持ち働きやすいように・・・・。
さらに、その家族も安心して生活できるように・・・。
これが我が国の経済を支えることにつながる。」

なるほど・・・。

経営者は、自分の利益ばかりを追い求めるのではなく、社員が楽しく・安心して生活を営めることも保障しなければならないのだ。
「そのためには、会社としての理念が必要である。
その理念は、社内全員と共通であることで、集団として機能し成果が生み出される。」

すなわち集団としての方向性を明確にすることで、社員が協力し合い生産性が向上するのだ。

ここまで聞いて、ハッ!と疑問が浮かんだ。
そう言われれば、自分はそこまでの理念を持っていただろうか?
先生方も、きっちりとした診療に対する理念をお持ちだろうか?

理念は、誰かのものを引用するべきものではない。
自分の頭で考えるものである。
いや、自分のみならず、スタッフも考えるべきである。

そうして一緒に考えた医院の理念を、診療室に掲げてはどうだろう?
スタッフと共通した医院の理念を持つことで、さらに良い医療が提供できるのではないだろうか。

 

>>岡崎先生のホームペ-ジ http://leo.or.jp/Dr.okazaki/