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歯科医院経営について ~その2~

2006年06月05日

□■ 数字のマジックについて □■
世の中には同じ数字でも全く意味が異なってくる場合が多くあります。たとえば1000円は1000円なのですが、幼い子供にとっては大金でも、年齢が大きくなるにつれて1000円の持つ価値というのは下がってきます。これと同じことが経営にも当てはまります。売上1億円と聞くとなんとなくすごい数字のようですが、2-3人で経営されている近くの町工場の売上が1億円であるのと、大会社、例えばSONYの売上が1億円であるのとは意味が違ってきます。この場合、小さな町工場では結構“業績好調”という手応えがありますが、SONYでは“経営の危機”ということになってきます。

このことは歯科医院においても同じです。前回ビジョンを持つというお話をしましたが、「年間の診療報酬が1億円あったらなあ」というビジョンがあった場合、その1億円をどうやって生み出しているのかが問題となります。チェア数が多く、スタッフが30人ほどいて生み出される1億円と、院長先生とスタッフ4-5人で経営されている歯科医院での1億円とでは自ずと重みが異なってくるのです。

そのために財務分析をする場合には、資本の回転率であるとか、売上高の構成比、一般管理費率とかさまざまな指標をチェックします。クリニックで自己分析をされる場合は財務諸表である程度簡単にみてとれますから、とてもわかりやすい部分であるので、医院のトップとして毎月押さえておいていただきたいポイント(*)だといえます。

 

□■ ビジョンとプライベート □■
前回お話ししました、こうありたいというビジョンが見えてきたら、次のステップとしてファミリー設計を立ててみましょう。人生の節目やお子様の年齢から、必要可処分所得、すなわち必要年収が計算できると思います。家の新築・改装予定、お子様のお稽古、塾、学費、ご夫婦の趣味の費用、旅行計画などなどひとつひとつは理解しているつもりでも、実際の金額にして時系列的に把握しておくことが“戦略”を立てる上で必要になってきます。

(*)字数の関係で指標については、後日説明の機会を設けたいと思います。
 
 
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