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歯科医院経営について ~その16~ 『戦略のための準備』

2007年02月19日

歯科医院で経営を考えるというと、単に作業の合理化や節約をポイントに考えてしまわれる場合が多いのですが、本当の歯科医院マネジメントを考える場合には、スタッフ全員での協働による歯科医院の価値創造ととらえる必要があります。

歯科医院にミッション・ビジョンがあり、それらを達成するために、医療の質、医療安全、コスト管理などを確実にしてこそ、結果としての経営成果がついてきます。マネジメントというものは、経営者だけが必死になっても、うまくいくものではありません。院長先生をトップにスタッフ全員が一丸となってこそのものなのです。

■□ SWOT分析 ■□
そのためには、自院の強みと弱みを知ること、周りの環境を理解すること、患者様のニーズを知ることが必要です。自院の強みを知って、それをさらに伸ばし、周りの変化や地域性を理解し、ニーズに応える態勢作りをすることが必要になってきます。

そこで、前回スタッフと一緒に紙に書き出してみた、いいことや悪いこと等のさまざまのことを4つに分類し、整理してみます。ホワイトボードか、模造紙の上に、十文字に線を引いて、“田”の字型に区切り、スタッフからでてきた小さなアイデアもきちんと分類していきます。

S・W・O・Tのそれぞれの欄にあてはまるところに、分類してみます。
SはStrength     自院の強み。
WはWeakness     自院の弱み。
OはOpportunity  自院に対する機会(チャンス)。
TはThreatness   自院に対する脅威。

これら4つに分類し、討論しながら検討を行うと、医院の向かうべき方向や、必要な努力、改善など、いろいろなことが見えてきます。

 |      内部要因      |     外部環境       |
           ↓               ↓
  ——————————————————————————————————
 |   強み(Strength)| 機会(Opportunity) |
 |—————————————————————————————————-
 |   弱み(Weakness)| 脅威(Threatness)  |
  ——————————————————————————————————

「なぜ?」と考えながら作業を進めていくと、少しハードルは高いけれど、やってみよう!とか、ここを改善すれば、弱みは強みになる!など、医院の現状把握と直面している課題を理解し、課題克服に関して優先的に取組まなければならないことを正しい共通認識として持つことができるのです。
 
 
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