2009年01月05日
“成功”の反対とは、何だろう?
“失敗”というありふれた回答だったら、こんな質問はしない。
成功の反対は、“何もしないこと”である。
何もしないと、失敗はしない。
そのかわり成功もしないと言うわけだ。
なるほど・・・と思う。
「失敗は成功のもと」という言葉が示すように、失敗の延長上に成功があることがわかる。
筆者もこれまで、多くの失敗を重ねてきた。
充填物の予後が思ったより悪い。
これは立派な失敗である。
歯髄処置の診断ミス。
これも立派な失敗だ。
小児歯科では、ちょっとしたことで子どもを泣かしてしまう。
不用意に、麻酔時に浸麻針を見せてしまった。
不用意に、つけたライトがまぶしかった。
それにちょっとした言葉でも泣かしてしまう。
交換期の乳歯抜歯の際、「歯を抜く」と言ったら、それまでお利口な子がパニックに陥った。
でも同じ失敗は、繰り返したくない。
失敗は、一度で十分だ。
これまでの失敗を糧として、その予防に努める必要がある。
こう考えると失敗には、2種類あるように思う。
“悪い失敗”と“良い失敗”だ。
悪い失敗とは、未来につながらない失敗。
すなわち、失敗の理由を省みることなく、同じ過ちを起こしてしまうこと。
良い失敗とは、その体験を通じて、二度と繰り返さないように工夫し、未来につなげて行くものだ。
良い失敗を繰り返すなかで、自分の臨床を高めて行きたいと願う。
>>岡崎先生のホームペ-ジ
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