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なるほど ザ保健指導&健康教育【5】よく噛むとたまらないものは?

2017年05月01日

前回、「耳の穴を覗くと、認知症になりやすいかどうかがわかる」という話をした。

実はこれ、上級のアイス・ブレイキングの手法である。

今回は、もっと簡単な手法を紹介しよう。

それは、「伝えたいことをすべてクイズに置き換える」というものだ。

例えば、冒頭の話は以下のクイズにすることができる。

クイズ1:よく噛むと溜まらないのは、次のうちのどれだろう?

 

(図1)

A:目クソ  B:耳クソ  C:鼻クソ

 

クイズ形式にすると、答えは何だろう…早く知りたい…と思うに違いない。

これだけのことで聴衆者は聞く耳を持つ。

“30秒間考えてください”や”隣の方と相談してください”などと言って、考える時間を与えるのも有効だ。

そして、全員が手を上げるように誘導する。

まず”目クソと思う方”と言いながら、右手を上げる。
(こうすると、聴衆者も手を上げやすい)

次に”耳クソと思う方”と言いながら、左手を上げる。
(反対の手を上げる)

それでは”鼻クソと思う方”と言いながら、右手を上げる。

そして前回と同様、人差し指を耳の穴に入れ、顎を開閉させると関節も動くことを実感させる。

よく噛むことで、自然に耳クソがはがれ落ち溜まりにくいことがわかる。

一般の方々は、歯だけを使って食べていると思っている。

しかし、舌や下顎それに筋肉も複雑に動いていることを理解させる。

さてあなたは、正解を知った時、

“なるほど!”
“ヘエー!”

と思わなかっただろうか。

さらには、”誰かに話してみよう” と思わなかっただろうか。

こうして、”噛むことと脳の話”を聴衆者参加型にする。

ところで、”よく噛む8大効用”について”ひみこのはがいーぜ!”という有名な言葉がある。

“の”の字は”脳の発達”である。

 

(図2)

 

ついでに、この件に関し学校で行った実験について紹介する。

 

100マス計算大実験(図3)

1:小学校4~6年生(22名)に100マス計算を1分間行う。
2:キシリトールガムを3分噛ませる。
3:再度、別問題の100マス計算を1分間行う。(図4)

 

 

結果

1:1分間で解ける解答数は、平均35問(噛む前)から42問(噛んだ後)にアップした。

2:解答数がアップした者91%(20/22名)、変化なし4.5%(1/22名)、ダウンした者4.5%(1/22名)となった。
3:間違い数の合計は、22問(噛む前)から8問(噛んだ後)に減少した。(図5)

 

 

これは噛むことと脳の関係について、教育現場でも簡単に取り組むことができる実験である。

しかも、おもしろいほど望んだ結果になる。

是非、試していただきたい。

前 岡山大学病院 小児歯科 講師
国立モンゴル医科大学 客員教授
岡崎 好秀
http://leo.or.jp/Dr.okazaki/