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おもしろ唾液学~その8 【齲蝕活動性試験について(CAT21テスト)その2】

2004年03月15日

現在、歯の攻撃因子を測る齲蝕活動性試験法として、

 1. 酸産成能を測る方法:CAT21テスト(Cariostat〈CAT〉法)
 2. 齲蝕原性菌数を調べる方法:(デントカルト-SM、デントカルト-LB)

などが市販されているが、前者は齲蝕原性菌数を調べる方法であり、後者は酸産生能を調べる方法である。

前者の検体に唾液を用いられている理由は、一定量を採取すれば、一定量の齲蝕原生菌数を測ることが可能であり標準化しやすい。

また、歯垢から一定量の細菌を採取することは困難である。

しかしながら本来、齲蝕活動性を調べ有効に活用したい対象は、乳歯列期や混合歯列期の小児ではなかろうか?

実際我々の調査では、1mlの唾液を採取できる小児の割合は、5・6歳児で約80%、3・4歳児では約40%に過ぎない。

一方、酸産生能調べるCAT21テストは、綿棒で歯牙を拭い歯垢を採取するので、すべての対象に応用が可能である。

また、本法はそれは他の齲蝕活動性試験に比べて、齲蝕の病因論に基づいているため、患者さんに説明しやすい。

ステファンのカーブの図を見せ、次のように説明している。(図1)

 

図1
ステファンのカーブ

 

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「このアンプルの中には砂糖(pH指示薬)が入っています。

この綿棒で、あなたのお口の中のむし歯菌を取って、このアンプルに入れます。

そうするとあなたのむし歯菌が中の砂糖を食べて酸を作ります。この酸によって歯が溶かされてむし歯ができるのです。

あなたのお口の中に酸を作る菌が多い場合は、黄色に変化します。

つまりこのアンプルの中では、砂糖を食べた後の、あなたのお口の中の状態が再現されているのです。(図2)」

 

図2
検査の仕組み

 

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細菌数を測る検査では、ステファンのカーブを見せ、同様の説明が可能だろうか?
 
 
ここで、Snyderが述べている齲蝕活動性試験の所要性質をあげる。

  1) 試験の結果と口腔内の臨床所見と高い相関性があること

  2) 試験結果に再現性があること

  3) 短時間で結果が得られること

  4) 試験方法が容易で簡便であること

  5)1回あたりの試験費用が安価であること。

    その他の所要性質として、

  6)安全であること

  7)すべての対象に応用可能であることも考えられる。
 
 
それぞれの齲蝕活動性試験には、利・欠点があるので、各齲蝕活動性試験における、所用性質について大まかではあるがまとめておく。(表1)

 

表1
齲蝕活動性の所用性質