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泣きの服装3点セット

2008年02月04日

寒い日が続いている。この季節、ちょっとしたことで泣く子が増える。なかでも一番、泣きにつながりやすい服装がある。それは、“つなぎの服”である。
続けて、“タ-トルネックのセーター”。それに“モコモコのジャンバー”筆者は、この三つがそろった服装を“泣きの服装3点セット”と呼んでいる。これだけそろうと100%どころか、200%泣かれると思っている。それでは、どうして“つなぎの服”はよく泣くのだろうか?

さてあなたの今の呼吸。ゆっくりした規則的で深い呼吸である。それでは泣きの呼吸はどうだろう?そう!速くて不規則で浅い呼吸となる。

さて患者さんは、治療時に術者の動きに応じ呼吸を調整している。口の中を触られている時には、瞬時に息を吸ったり、止めたりしているのだ。

さて、“つなぎの服”を着て、チエアー上で寝ころぶと、肩ヒモにより胸が締められ呼吸が浅くなる。そのぶん息を止める時間が短くなり、苦しくて泣き出す確率が高くなる。ちなみに、通常1回500ccの空気を吸うと、肺の中に届く有効な空気は350cc程度となる。ところが速い呼吸では、1回に吸う量が200cc程度まで減ってしまうのだ。

“タートルネック”も首をしめるので呼吸が浅くなりやすい。また“モコモコのジャンバー”は、室内では暑くなり、体温の上昇や心拍数の増加につながる。
このことも呼吸に影響する。だから歯科診療中には、深い呼吸に誘導する配慮が必要だ。“ジャンバー”は診療前に脱がすようにし、“タートルネック”や“つなぎの服”は控えるように伝えておく必要がある。子どもに泣かれて、困るのは術者自身である。予防には、齲蝕や歯周病予防だけではない。泣きの予防もりっぱな予防の一つなのである。

 

>>岡崎先生のホームペ-ジ http://leo.or.jp/Dr.okazaki/