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個人情報保護法の歯科医院での対策 その基礎知識 その7

2005年10月03日

では、今回は歯科医院での対策のポイントを簡単にまとめてみましょう。

【人】【物】【医院外】の3つに大きく分けて考えると、対策の立て方がわかりやすいと思います。

基本的には、
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【人】

 1・・・・院長先生を含むスタッフ全員の「個人情報保護法」と「その対策」への理解と実行

【物】

 2・・・・医院内でのセキュリティ(データ管理)と情報機器の取扱い

 3・・・・規則や必要書類などの文書類の整備(マニュアル化と手順化)

【医院外】

 4・・・・委託先の選定と管理

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になります。
 
 
このように、まとめて考えれば、個人情報保護法対策も、実は、極めてシンプルなものです。
 
 
1・・・・「個人情報保護法」と「その対策」への理解と実行

「個人情報保護法」自体はたった59条しかない法律です。しかも歯科医院に関係する部分は31条までと限られています。

その目的を理解し、実際に要求されていることに関しては、ガイドラインに沿って
「しなければいけないこと」と、「することが望ましいこと」に分けられていますから、
当然「しなければいけないこと」から優先させます。

それと同時に、最低限絶対に「してはいけないこと」を徹底させることです。
 
 
しかし、ここでいう「することが望ましいこと」は、接遇などのスタッフ教育に力を入れておられる医院では、
既にできていると思われる部分が含まれていますので、医療分野は普段から努力されている分、新たな負担は軽減されているといえます。

また、その反面、医療界ではあたりまえとされていたことが、「してはいけないこと」である場合がありますので、その点に関しては注意が必要です。
 
 
■ ルールを徹底させやすい歯科医院

  歯科医院は、比較的少人数であるので、スタッフ全員が集まり、同じ知識を共有することが可能です。

  同じ医療分野と一口に言っても、診療科別に分れた病院などよりルールを徹底させやすいといえます。
 
 
■ 大切な医院としての統一

  ただし、スタッフの経歴や年齢といった、各々の持つバックグラウンドを考えて、
  本当に、同じレベルで共有できているかの確認が、必要になります。

  学習した知識を、現場での取り組みに落とし込んで実行するのですから、基本部分での理解が一致していないと、
  スタッフのそれぞれによって、対応がばらばらになってしまうからです。
 
 
「個人情報」に関しては、絶対的に誰が見ても、同じ結論に達する問題はよいのですが、微妙な個人の感じ方に影響される部分も含まれていますので、
そのため、定期的な報告会を兼ねたミーティングを開き、意見の一致を諮るとともに、ルールを改善していく必要があるのです。
 
 
続きのポイントは次回に!
 
 
( 山中先生のホームペ-ジ http://keiei-kyoto.com  )