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税金の話 ~その7~ 「歯科医院の会計の話」

2007年12月17日

しばらく税金の話をさせていただいておりますが、年末になるとどうしても“節税”ということに頭がいきます。支払わなくてはならない税額がみえてくると誰しもが、国民の義務だとは思いつつ、高いなという感想をもつものです。

■ 税金のしくみ ■
保険点数のしくみもさることながら、税のしくみも関心したくなるほどうまくできています。優遇面が強調されていても、どこかで帳尻があうように考えられているような気がすることが多々あります。

一番身近な例では、年度末に“もの”を購入しても、高額であれば、購入した月からの償却分しか費用にすることができませんし、保険にあわてて加入して年払いにしても該当する月分しか経費にはなりません。これは皆さんよくご存じですね。

■ 節税とは ■
要するに、素人の考えそうなことはすべて封じられているというのが現状です。
となれば、にわかに対策を練るのではなく、常々考えておくことが大事ですし、物品の購入に関しては、来年度予算のような考えが大事になってきます。

また、税制の優遇ポイントで利用できるものがあれば余さず利用することです。
最近の例をあげれば、「バリアフリー改修促進税制」なるものがあります。バリアフリー改修工事を含むリフォームを行い、「増改築等工事証明書」をしかるべき建築士等からだしてもらうことで、リフォームローンの年末残高から一定の割合で所得税が控除できます。住宅ローンのリフォーム版と考えていただくとわかりやすいです。

「バリアフリー改修促進税制」という名前ではありますが、バリアフリーだけでなく、それに伴う通常の増改築も税控除の対象になりますので、このチャンスにバリアフリーを考慮した、長寿化社会に対応した住宅を作ることができます。

見方を変えれば、このチャンスにリフォームをしてその中に要件をみたすバリアフリー改修工事を加えておけば税金面でのメリットを享受できることになります。適用要件も50歳以上の居住者であることや要介護の家族があることなど比較的しばりのゆるいものになっています。

事業に関する節税も大事ですが、個人部分に関するライフサイクルを考えた節税も常々考えておきたいものです。そのためには、税理士との腹をわった会話というものがとても大事になってくると思いますし、私が先生との雑談を楽しみにご訪問させていただく理由もそこにあります。

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さて、長らく親しんでいただきました私のコーナーも今回が最終回ということになりました。先生方にお伝えしたいことはもっともっとあるのですが、ひとつのピリオドを打たせていただきます。先生方のご活躍を祈念し、また、どこかでお目にかかることを楽しみに致しております。長い間ありがとうございました。