2010年04月05日
今回は、みなさんの医院で取り扱っている口腔衛生用品を取り上げてみます。
スタッフにとって「商品知識の整理」「在庫の管理と整頓」「レイアウトの変更」は、重要な業務ではありますが、日々の仕事の中では、ちょっと異質な楽しい業務でもあります。
スタッフ側の商品知識の整理は、患者さんに適した歯科専売品を使っていただければ、口腔衛生の向上と痛みを緩和したり、審美的要求の解消につながったりしますから、患者さんが商品選択するための情報源の整理でもあります。
情報提供者に商品知識がなければ、お勧めすることもできませんし、使ってもらうこともできません。
たとえば、ライオンDENT・システマシリーズ「センシティブ」歯磨剤。
受付で患者さんから「歯がしみるのだけど、なにかよいものはないでしょうか?」と質問されても、医院販売品の歯磨剤の中に知覚過敏専用歯磨剤を置いているのを知らないと、お勧めすることもできませんよね。
DENT・チェックアップジェルシリーズを見つけた子どもが、グレープがよいとお母さんにおねだりしても、幼児であればバナナを使っていただくように、指導しなければなりません。
このように、知識の整理や情報の収集は、自分だけのためではなく、患者さんへ正しく伝えるためのものなのです。
同様に、「在庫の整理」「レイアウトの変更」についてもチェックしましょう。
≪在庫の管理と整理のコツ≫
口腔衛生用品の在庫管理は、診療室内、受付エリアと分かれていると思いますが、ここでは受付での在庫管理と整頓方法をお伝えします。
受付者が行う在庫表の記載は、商品管理になくてはならないものです。
簡単なものでも結構ですので、1.商品名、2.納品日、3.販売個数、4.販売日を記載し、一覧表としてファイルします。
これは、定期的に行うことで、棚卸表として活用も可能となり、大事な医院業務のひとつです。
受付での販売があれば、そのつど在庫表に記載します。
最低、月に一度は、在庫数を確認すれば、患者さんからの問い合わせに、在庫なしという事態も防止できます。
商品の収納方法は、ダース買いであれば、箱の上部を切り取り、商品の数を一目すれば在庫数が確認できるように、棚や引出しに収納します。
頻繁に出ない商品であれば、在庫数を最小限にし、回転が悪い商品を寝かせないようにします。
≪レイアウトの変更のコツ≫
商品は、きれいに陳列していることが第一条件です。
商品の特長や価格もわかりやすく提示し、手に取って見られるように配置することが大切です。
歯ブラシなら、使用者の年齢別に並べると、患者さんも選びやすくなります。
箱の高さや幅、メーカーごとのグループ化なども、見た目すっきりとしたレイアウトになります。
また、目的別の陳列、たとえば子ども用品であるのか、成人が使用するものか、あるいは歯周病予防用品か、カリエス予防用品かなどによって陳列し、整理・整頓されていると、患者さんにより強くアピールできます。
季節ごとに、レイアウトに変化を持たせたり、並べ替えしたりすることも、変化があって大事なことです。
並べ方も、陳列ケースに並べるもよし、医院オリジナルなレイアウトにするもよしですが、商品説明のポップやリーフレットを手づくりしたりして、見栄えのよい陳列を、スタッフ1人ひとりが考え、工夫することで、販売数が格段に伸びていきます。
≪口腔衛生用品の整理・整頓のチェックポイント≫
1.販売している商品の知識は、スタッフ全員がよく知っていますか?
2.使用対象年齢や価格を、全員が覚えていますか?
3.患者さんに適した商品を判断し、お勧めすることができますか?
4.在庫のチェックや商品管理の書類を、常に整備していますか?
5.在庫管理責任者は、院内に配置されていますか?
6.欠品がないように、見やすく収納していますか?
7.陳列している商品は、清潔で、きれいですか?
8.陳列場所は、毎日清掃をしていますか?
9.見やすく、興味を引くレイアウトになっていますか?
10.商品説明のポップやリーフレットを、うまく配置していますか?