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クリーンな歯科医院にするための6つのポイント【4】クリーンにしながら上手に手間・時間を省くコツ

2014年08月08日

≪アルコール清拭の手間と時間コストを省く≫

スタッフのみなさんが、手間や時間コストを省くことは、患者さんとのかかわる時間を増やしたり、患者さんへ安全な治療が提供できたり、ひいては患者さんに信頼される医院になり、医院経営が安定していくこととつながると考えたことがありますか?

そして、そのような意識で仕事することは、医療従事者としての責任や義務であると考えたことはありますか?

今回はそのひとつに、手間や時間をかけずに働く環境をクリーンにするヒントやアイデアを提案します。

まずは、感染管理におけるアルコール清拭の手間と時間コストについてです。

感染管理の概念からお話しますと、患者さんの口腔内に触れたグローブを装着した手が触れたものには、唾液・血液などが付着していますから、アルコールで消毒清拭しなければなりません。
たとえば、みなさんの職場でも、滅菌できない光重合用の照射器の本体部分など、いつもアルコール清拭をしていると思います。

そこで、手間と時間コストを考えると、その本体をビニール袋で覆うようにすれば、そのバリア(ビニール袋)を廃棄するだけで、一瞬にして作業は完了します。

バリアの方法には、

(1)機器専用のものを使う、
(2)バリアラップテープを使う(幅広いセロテープのようなもの)、
(3)ラップを使う(一般の家庭用ポリエチレンやポリ塩化ビニールなどのラップフィルム)

などがあります。

何ができるか医院で考える場合は、機器の台数や作業のタイミング、どこまでコストをかけられるかなどと、その手間と時間単位のコストダウンを相殺して優位な方法を選択します。
手間を省いた分、何ができるかなどを考えると、みなさんの医院にあった答えを見つけやすくなります。

補綴物をセットしたあとに、照射器を清拭していた時間を、患者さんへの言葉かけや説明にあてることも可能です。
手間を省く工夫によって、その空き時間は患者さんと向き合える時間になりますし、会話が増えることで、患者さんの安心も満足度もアップすると考えれば、患者さんの信頼を大きく得ることになりますから、歯科医院の評判をよくすることにつながります。

また、ラップを素早く外し、処理をすることで、照射器に汚れもつかないわけですから、患者さんから見た目も清潔であるという感覚もプラスされ、クリーン化が相乗効果を生みます。

≪ラップをかけるという基本動作をルーチン化する≫

デジタル化が診療室内でもすすみ、診療中でもパソコンの操作をすることが増えていると思います。
デジタルレントゲンを撮影する場合も当然、そのデジタル化されたデータを患者さんへ見せる場合やiPadなどの端末で見せる場合も、データを移行するにあたってマウスを使用したりします。

その際、患者さんは、皆さんの手の動きを追って見ていることを知っていますか?

自分の口腔内に入って作業したその手が、チェアサイドに配備しているマウスを手洗いもせず、グローブを外しもせずに触っていることを、患者さんは見ています。
患者さんも、マウスを触ったあと、同じ手で自分の口を触られるのは嫌だと思うはずです。

実際、私の友人も「マウス操作するとき、グローブってはずさないの? あのマウスって拭いているのかな?」と、嫌な思いをしたといいます。

毎日同じ作業を繰り返し、その作業になんら疑問を抱かなくなりがちですが、患者さんの立場に立って作業を再度見直してください。

患者さんから見えるマウスには、使用するごとにラップをかけるという基本動作をルーチン化(毎回決まった作業をすること)するのはもちろん、診療室内すべての機器も作業時にはラップをかける、使い終わったら廃棄するということで、患者さんは説明を受けなくても「この医院は1つひとつの作業がクリーンである」ことを感じとってくれます。

日々の作業をピックアップすると、マウス操作だけでなくたくさんあります。
レントゲンの照射ボタンも同じです。
照射ボタンを押すのは歯科医師であると限られていますので、口腔内に触れた手で行う確率は高くなります。
照射ボタンそのものをラップでくるみ、ボタンを押したあとすぐに廃棄するだけで、見えない唾液や血液の汚染を広げることはありません。

このように、身近にある物を代用して清潔な環境をつくることが可能です。
クリーンな環境をつくるためにコストがかかるから……と考えるよりも、患者さんはどのように感じるのかを考え、常日頃行っている作業を見直し、クリーン化することを積み上げると、患者さんの評判もあがります。
その結果、患者さんから感謝される医院になること請け合いです。

ここで提案した生活の中にあるにラップの活用など、今一度、クリーン化に便利なものがないか、スタッフ皆さんで、作業を見直し、便利グッズを探してみませんか。

株式会社ヒンメル
代表取締役社長
歯科衛生士      
田上 めぐみ
⇒ http://www.himmel.co.jp