2005年12月05日
―― はじめに ――
今回からまたしばらく私の本業である「税金のおはなし」をさせていただこうと思います。まずは、税法の中でも私の中でもっとも得意分野でもある「相続税」の話をとりあげさせていただきます。
■意外と身近な相続問題
さて、相続税の納税を心配しなくてはならないのは、人口の5%程度だといわれています。仮に相続される方が奥様とお子様2人ということで考えると、生命保険とかその他の様々な要素がそれぞれありますのでおおまかな数字ではありますが、8000万円以上財産を残すと相続税の心配が出てくると考えられます(様々な特例があって、適用後の評価に基づいた金額です)。歯科医院の院長先生方としては、“人口の5%の範囲”よりは、もっともっと身近な問題であることがお分かりいただけると思います。
■相続税もやっぱり累進課税
当然のことながら、相続税は財産が多いほど税額が高くなる “累進”課税制度になっていますので、財産があればあるほどせっかくの財産を税金として納めなくてはならないことになります。子々孫々に良いものを残したいという気持とは裏腹に、課税対象となってしまうわけです。
■相続税対策は長期戦
自分はまだ開業したばかりで若いし、両親も元気だから「相続」の話なんか興味なし、という先生もきっと大勢いらっしゃることでしょう。しかし「相続税対策」は、長期的な視野にたった対策が必要なのです。私は今まで数多くの相続対策の事例に接して参りましたが、残念なことにそのほとんどが、ご本人がお亡くなりになる直前での対策なのが実情なのです。
このビバリーメールの読者のみなさまには、専門的な法律解説や、毎年のように変わる法律の改正情報などの難しい話は、弁護士や税理士のような専門家に任せるとして、できるだけわかりやすくポイントを絞りながら、ご説明して参りたいと思います。
予定している主な内容は
・概要編 相続税法の全体的なご紹介とその主なポイント説明
・対策編 節税対策のヒント
・対策編 みんながハッピーになる、「争続」にならないようにする方法
・対策編 「事業継承」の考え方などを考えています。
(変更の場合もあります。)
少しでも“相続”に関心をお持ちいただき、違った視点でご自分の「資産管理」に取り組んでいただけるようになっていただけたら・・、と思っています。
また本文の内容に関するご質問にもなるべくお答えします。ビバリーメール編集部までご連絡下さい。