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増患のためにスタッフができること【3】コミュニケーションを通じた集患を心がける!

2013年05月17日

今回は、患者不満足度調査から分析した、医療スタッフ全員が取り組めるコミュニケーションについてご紹介します。
これこそ、歯科医院のスタッフが取り組める本来の集患なのです。

まずそのために、次の【11のチェックポイント】をチェックし、スタッフ全員が実施しているか確認してください。

□わかりやすい自己紹介・雰囲気の良いあいさつが毎回行われているか?
□患者さんに、自分たちの歯科医院に通い続けてほしいと思う意志を伝えているか?
□歯科医院が患者さんにお伝えしたい内容を、改めてひと言でまとめてあるか?
□伝えたい内容や伝えた内容は、申し送りできるよう記録になっているか?
□患者さんの知識や能力に応じて話し方を工夫しているか?
□患者さんにはさまざまな立場があるということを理解しているか?
□患者さんとの会話に主語があるか?
□患者さんに一番伝えたい内容がきちんと入っているか?
□歯科医師と適切なコミュニケーションをとり、信頼関係があるか?
□報告・連絡・相談をしているか?
□医療スタッフ全員が、お互いを大切に思い、尊重した会話をしているか?

こうした基本的なコミュニケーションを実施していないことが、患者さんの不満足要因となっているのです。

では、患者さんとのコミュニケーションで、大切な心構えを次にご紹介しておきます。

(1) 患者さんのニーズを把握する

患者さんとの関わりがスタートする際に大事なことは
「来院された患者さんが、どのようなことを大事に考えているのか(価値)?」
「どのようなことを希望されているか?」
を把握しておきましょう。

患者さんが歯科医院にきているわけですから、「歯を治したい」が最初の目的になることが多いのは当然です。
しかし、それは患者さんにとって“今”の来院目的の上位の理由であって、患者さんが歯科に求める真の価値とは限りません。

(2) 患者さんの気持ちを常に考える習慣を

1)既存の患者さんに対しては、当たり前的な態度(=大事にしない)なのに、新しく来院された患者さんとのカウンセリングやコンサルティングに熱中する
⇒新しい人にしか情熱を注がないので、既存の患者さんの反応が悪くなっています。

2)“今すぐ”の患者さんしか来院してないのに気がつかない
⇒“今すぐ” の患者さん、つまり、急患で「今すぐ治してほしい」と思っている患者さんしか来院していなかったり、治療以外でも、きちんとこの歯科医院に通おうと、歯科医療全体に興味がある人が来院していないことが問題です。
さまざまな施術に興味はあるけれど、でも今すぐやりたいわけではないという患者さんは、今すぐ治してほしいという人の何倍もいるということに無頓着です。

3)いろいろな治療を希望しているのか? いないのか? 患者さんの気持ちを確認せずに、こちらの“言いたいこと”をカウンセリングと称して、まったく関心のない人にも決まったアプローチをするので、時間効率を考えると費用対効果が悪い
⇒私たちが言いたいこと=患者さんが聴きたいこととは限りません。
こちらが言いたいことの前に、まずは患者さんの言いたいことをしっかり傾聴しましょう!

(3) 患者さんとコミュニケーションを通じた集患を

患者さんが来院する(集まる)⇒患者さんと一緒に育つ(信頼関係)⇒患者さんが歯科医院に通い続ける価値を提供する――このプロセスが構築できていないと、いつも治療を希望する新患だけの対応に追われてしまいます。
既存の患者さんに価値や施術が提供できない結果、価格を下げたり、まだ見ぬ新しい患者さんばかりに集客の力を入れてしまうのです。

まずは自分の歯科医院に通い続ける価値を整備しましょう。
そしてコミュニケーションを通じてしっかりと伝えていきましょう。
上記の【11のチェックポイント】で、大事な行為&思考を、ぜひ明日から試してください。

目の前の患者さんのこと、真剣に考えていますか?「真剣に」です。

 有限会社エイチ・エムズコレクション
 代表取締役社長
 濱田真理子
 http://www.m-dental.com/