2009年07月21日
今回は、アロマテラピーの診療室での応用・つくり方を具体的にご説明します。
いろいろな活用法がありますので、「これなら!」というところからやってみてくださいね。
1、エアフレッシュナー
使用する精油(エッセンシャルオイル)によって、リラックス、リフレッシュ、消臭、虫除けなどのさまざまな用途で使えます。
気になったときに、シュッとするとさわやかに香ります。
・用意するもの:スプレー容器(遮光のガラス瓶が最適ですが、なければプラスチック容器でもいいです)、無水エタノール、精製水、精油
<基本の30mlをつくりましょう>
・無水エタノール5mlに精油5滴を加え混ぜます。
さらに、精製水25mlを加えて混ぜます。
使用する前にも振ってください。
・精油/リラックス:オレンジスィート3滴+ラベンダー2滴
リフレッシュ:レモングラス2滴+ローズマリー3滴、ジュニパーベリー2滴+グレープフルーツ3滴
消臭:
ペパーミント2滴+ベルガモット3滴、ユーカリ2滴+レモン3滴
集中力高める:
ローズマリー3滴+レモン2滴、
ジュニパーベリー2滴+ベルガモット3滴
花粉症:
ユーカリ2滴+グレープフルーツ2滴+ペパーミント1滴
風邪予防:
ユーカリ2滴+レモン2滴+ペパーミント1滴
虫除け:
レモングラス3滴+ユーカリ2滴、ラベンダー3滴+レモングラス2滴
2、フットスプレー
エアフレッシュナーと同じ作り方ですが、足が疲れたらシュッとスプレーします。
・無水エタノール5mlにペパーミント2滴+レモン2滴+ローズマリー1滴を滴下し混ぜ、精製水25mlを加えます。
・精油をジュニパーベリー2滴+グレープフルーツ2滴+ローズマリー1滴にすると、むくみに効果が期待できます。
3、消臭:下駄箱、スリッパ入れ、ロッカー、収納スペースなどの消臭
精油はペパーミント、ベルガモット、ティートリー、ユーカリ、ライム、ラベンダー、レモン、グレープフルーツなどから2~3種類選んでください。
・天然塩(または重曹、コーンスターチ)大さじ3+精油4~5滴を小さい容器か布製の袋にいれて置いておきます。
・消毒用エタノール50mlに精油5~6滴入れて、直接スリッパなどに噴霧します。
ティートリーは殺菌・抗菌の効果がありカビ対策にも使えます。
4、床掃除
掃除機のごみパックに精油1~2滴(3の精油)をたらす、もしくは少量の重曹に1~2滴落とし、それを吸引してから掃除機をかけると、消臭効果・抗菌効果も期待でき、掃除と同時に香りもさわやかになります。
5、ハンド用パウダー
グローブをする前に手にふりかけます。
市販品よりも優しい香りです。
・コーンスターチ大さじ3+オレンジスィート、ラベンダー、レモングラスなど5滴(精油は1~2種合わせて5滴でもいいです)。
6、手のケア
手が荒れているときにお勧めです。
洗面器にお湯を入れ、ラベンダー2滴を落とし5~10分、手を温めます。
7、やけど、虫刺され
基本的に精油は直接、皮膚には塗布できません。
ただ、ラベンダーとティートリーはごく少量を塗布できるので軽い火傷にはラベンダー、蚊に刺されたときはティートリーを綿棒で塗布します。
〔注意事項〕芳香浴以外で使う場合、以下の注意が必要です。
・妊娠中の方:ペパーミント、ローズマリー、レモングラス、ジュニパーベリーの精油は避けます。
・高血圧の方:ローズマリー、ユーカリの精油は避けます。
・グレープフルーツ、ライム、レモン、ベルガモットの精油は、光毒性といって皮膚についた精油が日光に当たることで、
シミの原因になることがあるので要注意です。
いかがでしょうか?
次回はお子さんの患者さんへの工夫をご紹介します。
〈参考文献〉
・佐々木薫監修『最新版アロマテラピー図鑑』主婦の友社 2009
・ニールズヤードスクールオブナチュラルメディスンズ監修
『ニールズヤード式アロ マセラピーレッスン』河出書房 2007
・社団法人日本アロマ環境協会『アロマテラピー検定テキスト』 2006
・ニールズヤードレメディース
『A Basic Guide of Aromatherapy』 2004
・佐々木薫監修『アロマテラピーのレシピ12ヶ月』池田書店 2003