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歯科診療室でのアロマテラピーの応用(その3)

2011年07月04日

こんにちは。歯科衛生士の深町厚子です。
この夏も6回にわたり、小さな一工夫をお伝えしていきますので、お付き合いくださいね。

今回は、2年前に書かせていただいた「アロマテラピーの歯科診療室での応用」の<その3>です。

なお、アロマテラピーに関する詳細は、アロマテラピー<その1>、<その2>を参考にしてください。
(バックナンバー第36号、第37号)
https://www3.dental-plaza.com/backnumber.html

アロマテラピー専門店で「ポマンダー」というものを購入しました。

ポマンダーはセラミック(素焼き)でできているアロマ芳香用グッズです。

アロマテラピーを芳香浴として用いる際には「ディフューザー」という器具を使います。

最近はキャンドルを使うタイプのものより、ミスト状に噴霧されるタイプのものがよく使われていますので、みなさんも目にしたことがあると思います。

広い範囲で芳香浴を行いたい場合には、このミスト状ディフューザーが便利ですが、もっと限られた場所で使いたい、使う場所をいろいろ変えたい、芳香浴を試しに使ってみたいなどといった場合に、気軽に便利に使えるのが「ポマンダー」です。

それに、キャンドルや電気を使わないので、場所を選ばず安全に使える、節電になる・・・などの利点もあります。

この「ポマンダー」ですが、購入してからよく見ると

→「何かに似ている!」→「これは石膏?」

となり、早速、診療室の石膏で作ってみました。

 

(図1)
石膏ポマンダー

 

正しくは違うのかもしれませんが、「石膏ポマンダー」に、アロマテラピーの精油(エッセンシャルオイル)を数滴たらすと、同じように吸収され、数時間、香りを楽しむことができました。

 

(図2)
石膏ポマンダー

 

印象材に注いで余った石膏(普通石膏)を型(クッキー型、小さい入れ物など)に入れ、硬化を待ち、必要ならトリミングしてください。

小皿、小さいグラスなどに入れ、精油を3~5滴落とします。

香りが薄くなったら、再び精油を落としてください。

精油は天然成分なので、自然に香りはなくなり、違う精油を落としても嫌な香りにはなりません。

精油によっては色があるので、ポマンダーに色が付くのが気になるときは、裏側に滴下してください。

これは、更衣室・化粧室・待合室・ロッカー・靴入れなど、さまざまな場所に使えます。

目的に応じて精油は、
・ロッカー・靴入れなら消臭効果(ペパーミント、ベルガモット)
・緊張しやすい患者さんが来院する日の待合室ならリラックス効果(ラベンダー、オレンジスィート)
・雨でうっとうしい日ならリフレッシュ効果(レモングラス、グレープフルーツ)
・水周りのカビ予防・化粧室に殺菌・消毒効果(ティートリー、ユーカリ)
・節電で窓を開けたいときの虫よけ効果(レモングラス、ラベンダー)
・集中して業務記録を書きたいとき(ユーカリ、ローズマリー)
を選んでみてはいかがでしょうか?

合わせて3~5滴使用するようにすれば、2~3種類の精油を使うこともできます。

いかがですか? 残った石膏で作れる「ポマンダー」は、ほのかに香り、目的に合わせて香りを変えたりできるので、診療室を快適空間にするのにとても役立ちます。

 

〔参考資料〕
・ニールズヤードスクールオブナチュラルメディスンズ監修
『ニールズヤード式アロ マセラピーレッスン』(河出書房、2007)
・佐々木薫監修『最新版アロマテラピー図鑑』(主婦の友社、2009)