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HaLoだより ~その17~ —人を生かすには—

2006年07月03日

『聴くということ』― 人を生かすには ー
先日、部下から「仕事を辞めたいです。今月末でお願いします。」という電話が掛かってきました。寝耳に水と言うか、どうしてこんな事になるんだろうか?
と理解に苦しみました。
と言うのは先日、その部下に対して私の気持ちを伝えたばかりだからです。話の冒頭に「この話はお互いにイキイキと仕事をして、生きていくために行う話しあいですよ。」と前置きしたにも関わらずだからです。
内容は良くあることですが、ミーティング時に肘をついて話を聞かない。私の指示を飛ばして自分の考えを優先しない、という内容。
医院内で例えるなら、朝の朝礼時に片足に重心をかけて、そっぽを向いて話を聞かない。
患者さんの治療を自分の先入観だけで理解せず、先輩や先生の意見・指示の元で確認し進めていきましょう。と言う内容ですが、いきなり次の日に、泣いて目が腫れて仕事ができません。休ませてください。
その次には、仕事を辞めたいという電話。
こちらとしては、どうしてこんな事になるの?
という思いで一旦電話を切りました。
伝え方が悪かったのかな?口調もやさしくしたつもりだし!などなど色んな事を考え、その部下と再度話をする事にしました。
結局は、彼女の思いを私が聴けていなかったからなのです。
彼女は私に認めて欲しかったと言いました。
認めて欲しいがゆえに気持ちが先行し、報告も事後報告になり、指示に従わないように見えていたのでした。
要は一方的にこうなって欲しいという希望を伝えても相手には伝わらない。
相手の感情も良く聴いて、浄化させてあげないと、指示も入って行かないということですね。
その彼女は、自分の思いを吐き出せたので、すっとしたようでした。
再度、あなたの事は認めていますよ。
みんながイキイキと生活する上での話しですよ。
と伝えてあげると安心したかのような笑顔になり、仕事を続けてくれるようになりました。聴くことは忍耐の要る事。
しかし、コミュニケーションをとる上では、一番に値する有効な手段かもしれませんね。