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患者さんの言動から性格をつかむコツ【3】 こんな患者さんには、こんな対応を!≪Part3≫

2009年11月02日

患者さんの言動を観察して、性格をつかんだ効果的な対応を身につけてみませんか?

“こんな患者さんには、こんな対応を!”のPart3です。
患者さんの言動から、その対応の仕方をチェックしていきます。

 

★患者さんチェック! こんな患者さんいませんか?

1)待合室で:待ち時間が長引いてしまっても、じっと我慢の患者さん!

待ち時間が長引いています。

他の患者さんたちはイライラ……そんな中、嫌な表情を見せず誰よりも忍耐強く待っている患者さん。

見知らぬ隣のおしゃべり好きの、ちょっと面倒な患者さんが話しかけています。

拒まず、嫌がらず、ずっと話を聞き続けてあげる患者さん。

2)診療室で:発言は消極的、控え目な印象をもつ患者さん

どちらかというと無口、控えめな中に優しさや穏やかさが伝わってくる患者さん。

何事にもこちらに合わせようとする患者さん。

3)治療の中で:こちらになびいてくれる患者さん

治療の提案をしても「お任せします」という発言も多くみられる患者さん。

TBIでも、DHから指示されたことをしっかりと守ろうと頑張る患者さん。

4)治療説明で:反応はゆったりの患者さん

あまり表情に出すことはなく、一見、反応がないように感じる患者さん。

「説明は理解できましたか?」とドクターの質問に対して、少し間をおいて
「……はい」とゆっくり答える患者さん。

5)その他:強い口調でいわれるとシュンとなってしまう患者さん。

「あぁ~残念!前回はせっかく歯肉が改善してきていたのに、また悪くなってしまってしまいましたよ!」と、DHに強い口調でいわれると、「すいません……」とシュンとなってしまう患者さん。

 

★上記の内容の中で、3つ以上当てはまる患者さん!

その患者さんが、こちらに期待することは「安定した関係」「サポート体制」「発言しやすい環境」「ゆったりとした雰囲気」です。

こうしたキーワードを押さえた対応こそが患者満足度を高めます。

では、先ほどのシチュエーションでの効果的な対応をご紹介しましょう。

1)待合室で:時折、温かい視線でアイコンタクトを!

誰よりも我慢強い患者さんだからといって、放っておいてはいけません!

このタイプの患者さんも、他の患者さんと同じように苛立っているはずです。

ただ、それを大げさに表現したり、不満を訴えたりしないだけです。

こうした患者さんに対しては、時折、温かい視線を向け「あなたのことはちゃんと見ていますよ」という温かい姿勢を向けることで信頼が生まれます。

2)診療室で:安定した関係性の構築を!

このタイプの患者さんは、対人関係の衝突や摩擦を恐れるため、こちらに合わせようとする行動も多くみられます。

しかし、それが時にはストレスを生む結果になってしまうことも少なくありません。

ゆったりとした温かい雰囲気をつくり、まずは患者さんが話しやすくしてあげることが大切です。

3)治療の中で:発言しやすい質問方法を!

このタイプの患者さんは、自らの気持ちを表に出すのが苦手な患者さん。

相手に気づかい、自分の気持ちを抑えてしまう傾向にあります。

我慢の限界になってしまってはいけません。

「心配されていることは、どのようなことですか?」「歯ブラシで難しいところはどこでしたか?」といった「Yes」「No」では答えられない質問をすることで、患者さんが発言しやすくなります。

4)治療説明の中で:ゆったりとした雰囲気と例をあげた質問を!

ドクターの説明を一生懸命聴いてくれる患者さん。

ドクターの説明を、患者さんは頭の中で、自分の言葉に直して理解を深めようとしています。

それだけに、じっくりと考える時間が必要ですので、ゆったりとした雰囲気をつくり、会話をすすめていきましょう。

それでも患者さんが回答しにくいようでしたら、「たとえば、ここのところは理解できましたか?」と促すことで返事がしやすくなります。

5)その他の対応:感情的な発言は控えましょう!

このタイプの患者さんは、信頼関係が崩れることを恐れます。

そのため「自分さえ我慢すれば」という気持ちが、心理的防衛として働きます。

こうした気持ちの抑圧は、必ずストレスとなっていきますので、こちらが感情的になることを控え、支援する姿勢をもつことでモチベーションが高まります。

 

*明日からの診療、こんな患者さんがいらしたら、ぜひ実践してみてください。