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患者さんの言動から性格をつかむコツ【1】 こんな患者さんには、こんな対応を!

2009年10月05日

人の言動は、その人の「欲求」や「恐れ」が基本となって形成されています。

ここでは、こうした患者さんのなにげない言動を観察し、性格をつかんだ上での効果的な対応をご紹介しましょう。

 

★患者さんチェック!:こんな患者さんはいませんか?

1)待合室で:待っていられない患者さん

待合室での待ち時間や会計時、次回の予約を取る時など、待つことが苦手な患者さん。

“早くして!”といわんばかりに、いつも落ち着かない様子を見せる患者さん。

2)診療室で:体裁を気にしない患者さん

診療室への導入時、扉を開けた瞬間、誘導するスタッフよりも先にすすみ、「ここは自分の席よ」といわんばかりに、さっさとユニットに座ってしまう患者さん。

周囲を気にすることはなく、時折、大声で笑ったり話したりもする大胆な患者さん。

3)治療の中で:本音でストレートな患者さん

普段からお世辞がなく話はストレート。
「この間の被せた歯、とれちゃったよ。ほらこれ!」といきなりクラウンを差し出すなど、単力直入な訴え、ストレートな言動の患者さん。

4)会話の中で:話の途中でも割って入る患者さん

こちらの説明が最後まで終わってないというのに、途中、口をはさむ患者さん。

話の流れの主導権を握ろうとする患者さん。

5)その他:表情は無愛想、でもどことなく温かみがある患者さん

愛想もなくたんたんとした口調、なのに時折、「これ、みんなで食べてよ」などとスタッフに差し入れしてくれるなど、温かい一面をもつ患者さん。

 

★上記の内容の中で、3つ以上当てはまる患者さん!

その患者さんがこちらに求めていることは「結果」「効率性」「迅速さ」「簡潔な回答」「イニシアチブ」です。

このキーワードを押さえた対応こそが、患者満足度を高めます。

では、先ほどのシチュエーションでの効果的な対応をご紹介しましょう。

1)待合室で:待ち時間(結果)を示し、うかがう(イニシアチブをわたす)!

「あと10分ほどお待またせしてしまいますが、いかがでしょうか?」

2)診療室で:効率性を高めた迅速な流れをつくる!

「どうぞお入りください」と誘導。

患者さんが先に行くようであれば、(あらかじめエプロンを用意し)患者さんが座ったと同時に「失礼します」と速やかにエプロンをつける。

3)治療の時:まずは処置を!

なぜ、とれてしまったかという説明の前に「それはご迷惑をかけました。すぐに診ましょう!」とまずは処置を!

このタイプの患者さんは、回りくどい言い回しを嫌うため、補綴物がとれてしまった理由について詳細を語っても、あまり聞いてくれません。

“今、この状態をどうしてくれるのか”といった結果を意識するので、解説はそうした処置を終えてからのほうが効果的です。

4)会話の中で:患者さんにイニシアチブをゆずり、簡潔な回答を!

このタイプの患者さんは、こちらの話を中断させ話題が脱線しても、長々と話続けることはありません。

まずは患者さんの発言に焦点を当て、簡潔に回答した上で、本題に戻すといった流れをつくりましょう。

5)その他の対応:礼儀正しくキビキビと!

「有難うございます! いただきます!」と礼儀正しく、体育会系で、はっきりとした口調で、キビキビとした態度が好感度アップにつながります。

 

明日からの診療に、こんなタイプの患者さんが来院されたら、是非、実践してみてください。