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理想の接着用レジンセメント『パナビアF2.0』の新登場

2004年01月05日

「パナビアフルオロセメント」は、フッ素徐放性の光重合型接着用レジンセメントとして5年前に開発、上市されて好評を博した。

このレジンセメントパナビアの硬化機構には、光硬化と化学硬化の2つにの機能を併用したデュアルシステムが用いられ、斬新な製品として好評を得た。

その後、光照射器に次々と新製品が開発され、これに対応できる万能の光硬化型触媒が求められるようになった。
 
 
そこで、クラレメディカル社では、万能型の光硬化触媒の研究が進められ、その成功を基盤として、今回「パナビアF2.0」が発売されることとなった。
 
 
最近の国際的な歯科治療の流れとして、健全歯質を可及的に削除しない治療方針(いわゆる Minimal Intervention Dentistry )が普及しはじめたが、この「パナビアF2.0」は、その指針に副った新製品として大いに活用されるものと期待される。
 
 
 
●「パナビアF2.0」の特徴と利点
 
「パナビアF2.0」の最大の特徴と利点は、最新の高出力の光照射器「ハイパーライテル」や「アークライトIIM」の使用により、照射時間が大幅に短縮できることである。

また狭い波長域を持つ「プラズマアーク照射器」や「LED照射器」にも使用できるようになったことである。

つまり光硬化用の触媒の研究により、市販の照射器のどれにも対応できるようになったことである。

さらに臨床で使用する場合に問題になっていた環境光による硬化反応を遅らせて、ペーストを採取して合着するまでの操作にゆとりが持てるようになった利点もある。

このことは臨床での辺縁の処理なども綿密に操作できるようになり、臨床家からは非常に使いやすくなったと好評を得ている。
 
 
 
●「パナビアF2.0」が接着用レジンの主流になる。
 
「パナビアF2.0」は、光触媒の研究により、現在市場に出ている照射器のどれにも適合できるようになった。

さらに、光硬化した「パナビアF2.0」の物性は向上し、硬化深さや耐摩耗性が向上することも明らかにされている。

この「パナビアF2.0」はフッ素徐放性で、しかもエナメル質・象牙質とは、「EDプライマーII」の併用で強固に接着できるので、歯質の保護には最適のセメントとして使用できる。

また、ポーセレンインレーやクラウンの合着、クラレのハイブリッドセラミックス「エステニア」の合着などにも、それぞれシラン処理をして接着することができる。

また金合金のインレー、クラウンを歯面に接着する場合には予め、メタル表面をアロイプライマー処理しておけば、歯面に強固に接着できる。

最近の間接法支台築造法にも使用できる。

「パナビアF2.0」は、万能的に使用できるので、接着用レジンの主流になると思われる。