2009年05月07日
気温が上がるにつれ、シンクから悪臭が漂うことはありませんか?
配管内の定期清掃もマニュアル化が必要です。
まずは、石膏を注いだあとの作業方法や残った印象材の取扱方法に問題があれば、作業方法自体を見直さなければなりません。
清掃作業を再度確かめ、配管内を余分に汚さないことが、臭いを出さないコツです。
そのためにも、日々の業務で配管内へ石膏や印象材を流さないようにすること。
そして、石膏トラップを配備することで配管を守るようにします。
開業後15年で、すでに配管を詰まらせ、再工事を行った医院様もあります。
「大出費になったと」嘆き、後悔するばかりです。
スタッフ側の清掃意識と認識が低レベルであったわけですが、水周りの配管まで気をつける意識改革と、きちんとしたマニュアル化を行っていくことで解決できるはずです。
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☆田上先生のワンポイントアドバイス!
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もし、配管からの悪臭がある場合には、次のような特別清掃を行ってみてください。
┌≪配管からの悪臭があった時の特別清掃≫ ─────────────┐
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│ ①まずは、石膏トラップの清掃を行う。 │
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│ ②市販されている家庭用の配管内洗浄剤を、院内すべての配管に │
│ 用法を守った上で流す。 │
│ 容量は少し多めを使用する(休憩時、換気しながら)。 │
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│ ③ユニットには、専用洗浄剤をベースンから日ごろの3倍以上、 │
│ バキュームからも2倍の洗浄剤を流す(休憩時、換気しながら) │
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│ ④午後診療が始まる前、同時に各配管へ水を10分ほど流す。 │
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│ ⑤すべてのシンク内を清掃する。 │
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│ ⑥シンク内に常備しているごみ箱なども清掃する。 │
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この清掃を4~6回繰り返すことで、石膏ゴミなどを除去し、配管内のバイオフィルムも取り除かれます。
当然ながら、日々の診療終了時のルーティン業務として、小さなゴミまでも取る癖、夜間は乾燥させることを心がければ、ずっとキレイな状態を保てます。
配管からの悪臭がする医院の常勤者は、臭いに鈍感になっているだけですが、患者さんの医院に対するイメージは最悪です。
┌≪配管内清掃のチェックポイント≫ ────────────────┐
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│ ①石膏、印象材、オイルや薬液などを、 │
│ 環境にも配慮し流さない意識を持っていますか? │
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│ ②シンク内のカゴの上部の蓋は外しておいていますか │
│ (カゴは必要)? │
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│ ③アルジネート印象材は固めてから捨てていますか? │
│ ラバーボール・スパチュラの余剰分を拭き取って捨てていますか?│
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│ ④石膏の余剰分はしっかり取り、ステンレス製の桶内で洗浄し、 │
│ 水中硬化させ捨てる、または拭き取り廃棄をしていますか? │
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│ ⑤石膏トラップ内は、定期的清掃を行っていますか? │
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│ ⑥水が付着したらすぐに拭き取る癖をつけていますか? │
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│ ⑦業務終了後は乾燥状態にしていますか? │
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│ ⑧シンク内は毎日清掃していますか? │
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│ ⑨洗い場シンク内へ、 │
│ 綿球など小さなゴミを持ち込まないようしていますか? │
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│ ⑩ユニットのスピットン周辺は常時、 │
│ 乾燥状態を保つようにしていますか? │
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