2009年04月20日
初めてお伺いする医院を拝見すると「すごく汚いです」というのが第一印象。
医療人として掃除すること、清潔な医院を管理することは基本業務です。
開業20年のある医院は、院長先生ご自身が清掃マニュアルとなり、スタッフの掃除業務をしっかり管理しています。
月日を感じないくらい、隅々まで清潔な環境が整えてあります。
それは、とてもとても綺麗な医院でした。
このような医院は滅多になく、今、多くの医院で、清掃作業のマニュアル必須となっています。
悲しい時代ですが、清掃マニュアルがなければ、医院はどんどん不潔になる一方です。
清掃マニュアル作成には、いくつか方法があります。
医院には基本業務と独自の業務があり、患者数、スタッフ数、医院スタッフの清潔意識(掃除好きなスタッフ)によっても、多少内容に違いがあります。
また、掃除の方法すら知らない新スタッフ用のマニュアルも必要です。
ぜひ、清掃マニュアルを作成し、きれいな医院、清潔な医院で患者さんをお迎えし、清潔な医院で仕事をしたいものです。
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☆田上先生のワンポイントアドバイス!
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マニュアル化するにあたっては、次のように「基本清掃」を明記しおきましょう。
┌≪朝の掃除≫ ──────────────────────────┐
│ │
│①待合室清掃(拭き掃除) │
│ │
│②医院玄関周りの清掃 │
│ │
│③トイレ掃除 │
│ │
│④洗面所周辺清掃 │
│ │
│⑤診療室内清掃(拭き掃除) │
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┌≪午前診療後の掃除≫ ──────────────────────┐
│ │
│①待合室の汚れ確認、必要な箇所があれば清掃 │
│ │
│②診療室内床掃除(化学モップ、水拭きモップなど) │
│ │
│③トイレの汚れ確認、必要な箇所があれば清掃 │
│ │
│④洗面所周辺清掃 │
│ │
│⑤定期清掃(大型機器など) │
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┌≪診療終了後の掃除≫ ──────────────────────┐
│ │
│①待合室の掃除機清掃 │
│ │
│②診療室、掃除機清掃 │
│ │
│③診療機器清掃 │
│ │
│④診療器具清掃 │
│ │
│⑤ゴミ集め │
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以上の基本清掃の各項目に細部を加えてマニュアル化します。
たとえば、朝の掃除【待合室の清掃】なら、次のようになります。
┌≪待合室の清掃≫ ────────────────────────┐
│ │
│ 朝の清掃は拭き掃除(黄色いタオルとブルーのタオルを使用) │
│ ★注意点 │
│ 水拭きタオルはしっかり絞ります │
│ │
│ 窓を拭く(ガラスクリーナーを使用 │
│ ★注意点 │
│ 曇りや拭き後がないようにすること │
│ │
│ 物販品棚の拭き掃除 │
│ ★注意点 │
│ 歯ブラシスタンドの後ろまで拭くこと商品は整列させること │
│ │
│ 待合室の椅子の拭き掃除 │
│ ★注意点 │
│ ステンレスの肘掛に手垢がないように │
│ │
│ 玄関周辺の清掃(ホウキとチリトリ使用で外を掃く) │
│ ★注意点 │
│ 左側奥の隅は靴箱の下までゴミがないかチェックすること │
│ │
│ 本棚の拭き掃除 │
│ ★注意点 │
│ 本の乱れがないように整理すること │
│ │
│ 受付カウンターを拭く │
│ ★注意点 │
│ 床上1メートルの所はしっかり拭くこと │
│ │
│ 受付カウンター内の清掃 │
│ ★注意点 │
│ 電話、コンピューター周辺を拭くこと │
│ │
│ │
└────────────────────────────────┘
(以下省略)
この事例のように、【待合室の清掃】の細部まで、掃除方法や注意点を記入すると使いやすいマニュアルとなります。
また、作業するスタッフの意識によっては、これだけでは不十分で、段階を深めもっと細かく明記しなければならない医院もあるでしょう。
自主性に任せて「きれい」に清掃してくれればいいのですが、「きれい」の基準が低ければ、患者さんに「不潔な医院」「清掃が行き届いていない医院」と映るでしょう。
今すぐ清掃マニュアル化の実行あるのみです。
>>田上先生のホームペ-ジ
http://www.himmel.co.jp