2008年05月07日
歯科医院勤務のハッちゃんがウッカリ使ってしまった言葉を紹介し、山岸弘子のワンポイントアドバイスをお届けします。
【第8回】『もうちょっと待ってもらっていいですか?』
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ハッちゃん 「もうちょっと待ってもらっていいですか?」
患者さん 「(随分ラフな言い方だな・・・)」
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☆ハッちゃんの感想
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患者さんが気分を害されたような表情になった。
おかしな表現だったの?
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☆山岸弘子のワンポイントアドバイス!
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「~してもらっていいですか?」は、若い方を中心に広まりつつある表現です。
相手の意向を確認する形を取り、丁寧さを表現しようとしているのでしょう。
しかし、ここで使われているのは、丁寧語の「です」だけですから、敬意の度合いが低い表現です。
また、回りくどい表現と受け止める方も多いのです。
歯科医院以外でも、
「こちらに書いてもらっていいですか?」
「電話してもらっていいですか?」
などと言われることが増えました。
耳から入った表現は、定着しやすく、つい使ってしまいがちですが、患者さんに対する敬意をしっかりと届けるならば、
「~していただけますか?」
「お/ご~いただけますか?」
という謙譲語を使いましょう。
なお、「ちょっと」も口ぐせになりやすい言葉ですが、改まり語の「少々」を使うと、折り目正しい印象を与えます。
簡潔で敬意の伝わる表現をすれば、【信頼できる歯科医院】という印象を与えることができるでしょう。
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○言い換え例
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「恐れ入りますが、少々お待ちいただけますか?」
「お待たせして申し訳ございませんが、5分ほどお待ちいただけますか?」