2014年04月30日
今回は、敬語の基本的な分類とその使い方についてお話します。
使い方を読んだ後、口に出して練習しておくと、早く身につきます。
分類が難しいという方は、例文を練習するだけでも効果があります。
(1) 尊敬語
【相手側又は第三者の行為・ものごと・状態などについて、その人物を立てて述べるもの】(文化庁「敬語の指針」)
歯科医院では、患者さんの行為に尊敬語を使います。
患者さんの行為を謙譲語で表現することは失礼な行為となります。
「おっしゃる」「いらっしゃる」「おいでになる」「ご覧になる」「召し上がる」「お/ご~になる」(「お読みになる」「お書きになる」「お調べになる」)などがあります。
使用法は、
患者さんに対し、「こちらの案内はご覧になりましたか?」
患者さんに対し、「木曜3時はお越しになれますか?」
先生に対し、「先生、○○さんがおいでになりました」
先生に対し、「先生、○○さんがお帰りになるそうです」
などと使います。
(2) 謙譲語その1
【自分側から相手側又は第三者に向かう行為・ものごとなどについて、その向かう先の人物を立てて述べるもの】(文化庁「敬語の指針」)
尊敬語と同じで、立てるのは患者さんです。
行為の先の患者さんを立てるために使います。
「申し上げる」「拝見する」「拝聴する」「うかがう」「お/ご~する」(「お持ちする」「お返事する」「ご連絡する」)などがあります。
使用法は、
患者さんに対し、「当院からご連絡します」
患者さんに対し、「紹介状を拝見いたしました」
患者さんに対し、「お荷物をお預かりします」
先生に対し、「先生、○○さんをご案内してもよろしいですか?」
先生に対し、「○○さんには、私からお返事します」
などと使います。
(3) 謙譲語その2
【自分側の行為・ものごとなどを、話や文章の相手に対して丁重に述べるもの】(文化庁「敬語の指針」)
「まいる」「申す」「おる」「いたす」「存じる」などがあります。
使用法は、
患者さんに対し、「院長には私から申します」
患者さんに対し、「主任は午後ならおります」
先生に対して、「私がいたします」
先生に対して、「私がまいります」
などと使います。
下の単語は、歯科医院でよく使われる単語です。
ご自身で表を完成させてみてください。
★答えは次号でお知らせいたします。
NHK学園専任講師
山岸 弘子