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ある心理学のワークでの体験について

2005年10月17日

先日、ある心理学のワークで、兵庫県姫路港から渡航30分の無人島へ行ってきました。
その島は、テレビもラジオもなく、そして現代人の命綱とも言える携帯電話もあまり通じない、自然豊かで、海に囲まれた孤島でした。

そこで3日間、全国から集まった200名近くの方々と、勉強し交流を深めて行くプログラムです。部屋割りというのがあり、7~8人の初対面の方々と3日間を過ごすのです。最初に感じたことは、知らない人と過ごすというのは「怖いなぁ」って。どんな人だろう、いい人なのか、気が合うかしら、いくつだろう、どんな仕事で、どんな性格だろう。自分が傷ついたらどうしよう、などいろんな不安に苛まれます。それはまさに、初来院される患者さんの心理、或いは、皆さんが患者さんと接する時の心理なのかもしれません。
 
そうです。相手についての情報量が少ないと、恐怖や不安を感じるのですね。
そして人は、相手のことを勝手に『こんな人』と決めつけてしまうのですね。
安心を得るために。それが『第一印象』です。
そこでクイズです。『私たちは、人の第一印象をどこから得た情報によって決めているでしょうか?』 答えは次をご覧下さい
 
 
* その人の90%の判断が、出合った瞬間から30秒の間で決定づけられるとされています。
 
メーラビアンの法則
 
 
 
ここで、心理学者メーラビアンの研究(『Silent messages』、『Nonverbal Communications』)を紹介しましょう。
コミュニケーションで人の印象を決定する要素のうち、言葉(話の内容)の割合は全体のわずか7%にすぎません。
人の印象にとって主要な要素は、言葉よりもむしろ「態度や物腰(身振り手振りも含む)」でした(全体の55%)。
2番目は「話し方(声のトーン、話すスピード、呼吸、間の入れ方など)」で38%という結果が出ています。
皆さんが、人に好感を持つときや、タレントさんのファンになる時もやはり、
ビジュアル(顔や服装、清潔感、センス、態度)といった事から好感を持つことが多いと思います。
 
 
どうですか?正解されましたでしょか?
しかも、その僅か30秒で決定付けられた印象は、ハロー効果(当社の社名と同じ意味)により、他の側面においてもその印象が影響を及ぼすと言われています。つまり、態度が悪い、といった印象を与えると、「きっとこの人は、常に横柄で威圧的な性格なんだろうな」と思われてしまうんですね。
逆に良い印象を与えれば、「この人はいつも、ニコニコ微笑んでいて、優しいのだろうなあ」と思われるわけです。初めての患者さんや、お会いする人々には、優しい笑顔やゆっくりと聞きやすい話し方、声の調子で接していきたいですね。
そうすることで、皆さん自身の評判や、医院の評判を上げることにつながるでしょう。さあ!実践してみてはいかがですか。