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伸びる歯科医院・伸びない歯科医院 ここが違う【1】間違いだらけのカウンセリングに要注意!

2014年01月17日

年間に100軒近くの歯科医院を訪問する中で、成果を確実に上げることのできる歯科医院と、なかなか成果を上げることのできない歯科医院があります。
その違いはどこからくるのでしょうか。

成果を上げられない歯科医院には、いくつかの共通点があります。
今回は、カウンセリングに着目して、その共通点を見ていくことにします。

成果を上げることのできない歯科医院の特徴を、カウンセリング面からあげると、次の2つが考えられます。

1つは、患者さんに対して、歯科医院側が説明したいことを、ただひたすら説明している歯科医院です。

患者さんの生活環境や背景によって、提案の方法や内容が違ってしかるべきですが、そのようなことはおかまいなく、自分の知識をひけらかすかのごとく、通り一遍の説明をしている医院をよく見かけます。

カウンセリングでは、説明することが重要なのではなく、患者自身が、自身の今までの考え方や行動がまずいことに気づき、自己の行動を変えるきっかけをつくること。
そして、その行動を習慣化することがゴールなのです。

そのためには、最初は患者さんに「そうですね」といわせるための質問を繰り返すことです。

患者さんが、先生の話の中から「そうなんです。そのことに困っていたんです。どのようにすれば解決できますか?」と解決策に興味を抱き、「よくわかりました。そのようにすればよいのですね」と、良くなった状態をイメージするところまで話しを膨らませることができれば合格点です。

もう1つは、患者さんが口にしたことを「ニーズ」だと考え、その表面化した「ニーズ」に対して提案している事例です。

具体的には「○○さんには、○○という治療メニューがありまして、これは○○というような方法で、○回くらいかけて通院していただき、だいたい○○万円くらいかかる治療になります」と一方的に説明して、こちらの価値観を押しつけてしまことです。

このような一方的な説明ですと、提供する治療メニューにいくら自信があったとしても、患者さんの同意を得ることは難しいものです。

この場合の問題点は、1人ひとりの患者さんのニーズに合わせるという観点が不足しており、その患者さんの口腔内だけを見ているため、身体全体の健康、生活状況や患者さんの今後の人生などを考慮した、1人ひとりに個別の治療メニューを提案するという視点が欠けていることです。

ほとんどの患者さんが、歯科知識が不足しており、自分が何を歯科医院に求めればよいのかさえもわかっていないのです。

ですから、歯科医院に求められるのは、オーダーメイド型の提案であり、患者さんの立場・視点からの提案です。
残念ながら、これをやっているつもりで、できていない歯科医院が多いのが現実です。

歯科医院のカウンセリングで必要なのは、どうすれば患者さんの真の課題を解決できるのかを一緒に考えてあげるという「相談」のスタンスです。
けっして、自院の治療メニューを相手に押しつけるものではありません。

このスタンスが患者さんに伝われば、説明の上手下手に関係なく、提案は受け入れてもらえます。

これは歯科医院でのカウンセリングの基本というだけでなく、日々の仕事や人間の社会的営みにおいて基本となるものです。

現代社会では、人とコミュニケーションをとらずに生きていくことはできません。

仕事においては、数字上の成果を上げることにこだわることはけっして悪いことではありません。
歯科医院がいい数字を残すためには、適切なカウンセリングが不可欠です。
上手なカウンセリンができることは、自らのコミュニケーション能力を高めることにつながり、人として成長をもたらし、ひいては幸せで豊かな人生を歩むことができます。

激しい競争環境の中でこそ、人間はもっとも成長ができます。
是非とも、頑張ってトライしてください。

このような効果的な取り組みをすすめていくためには、院長だけでなく、スタッフとともに医院全員が一丸となって取り組む姿勢が欠かせません。

患者さんの立場になって共に思考すること、院長・スタッフ一丸となって患者さんの真の幸せを考え、行動を改善することでファンが生まれ、結果として、歯科医院が繁栄するのです。

株式会社デンタル・マーケティング
代表取締役
 寳谷 光教
 ⇒ http://www.dental-m.co.jp