MAIL MAGAZINE メールマガジン

患者さんを増やす(増患対策)アイデア【1】“ウェルカムブック”を作成する

2010年04月05日

増患とは、何を意味するのでしょうか。

ひとつは、潜在的患者を新規患者として増やすことです。

もうひとつが、すでに来院したことのある既存の患者をリピーター化することです。

増患と聞くと、ついつい新規の患者さんを集めることを考えがちですが、それよりも重要なのが、既存の患者をリピーター化することなのです。

いくら多くの患者さんを集めても、リピーターとして定着しないのであれば、いつも新患を集めるためコストがかかるだけです。

新患を呼ぶコストは、既存の患者さんをリピーターとして呼ぶコストの5倍かかるといわれています(5:1の法則)。

では、どうすれば、患者さんがリピーターになってくれるのでしょうか。

リピーターになってもらうためには、まず、「他の医院とは違う」という最初の“インパクト”が重要です。

今回は、その方法のひとつとして、”ウェルカムブック”の作成をご紹介します。

ウェルカムブックとは、初めて患者さんが来院されたときにお渡しする冊子です。

具体的には、

・医院の成り立ち
・医院名の由来
・先生の経歴
・医院の特徴
・医院の目指す夢、叶えたい世界

といった「共有したい価値観」を、そのウェルカムブックに高級感を持たせてファイリングするのです。

そして、診察前に、そのウェルカムブックをもとに、医院と患者さんの共有したい価値観を10分程度お伝えします。

そうすることで、クリニックの価値観に共感した患者しか継続来院せず、患者さんの期待するサービスと医院の提供するサービスが違うという“ミスマッチ”を防ぐことができます。

リピーターを生むためには、ウェルカムブックが必要不可欠です。

患者さんは、通常、治療技術の善し悪しを判断する基準を持ち合わせていません。

みんな「どんな治療をするのだろう。ここの医院は、痛くないかなぁ」という不安を抱えながら来院します。

そんなときに、ウェルカムブックをお渡しするのです。

そうすると「この医院は、こういう想いで治療しているんだ。私にこういう価値を提供してくれるんだ」とわかります。

その結果、不安が取り除かれ、信頼を生みます。

その信頼は、やがてリピーターを生み、口コミにつながり、増患が達成されます。

情報提供の精度で、患者さんの反応は変わります。

今まで、被せ物がはずれた際に、「どうしてはずれたんですか!」と不信感を持っていた患者さんが、「すみません、はずれてしまいました。私の扱いが悪かったんでしょうか」と、正しい情報提供をすることで、被せ物もひとつの作品のように思われるようになります。

それは、ウェルカムブックで、先生への信頼感を事前に増大することができたからです。

わかりにくい歯科の用語を、どうのようにわかりやすく患者さんに伝えるのか。

そのことが重要なのです。

患者さんの信頼を生む”ウェルカムブック”を、是非導入してみてください。