2010年06月07日
増患のためには、紹介拡大は欠かせない取り組みのひとつです。
当社の業績好調なクライアント歯科医院では、純新患の60%が、紹介から発生しているほどです。
紹介が多い歯科医院は、患者満足度が高いだけでなく、事前に信頼感を持って来院する患者が増えることで、スタッフにとっても働きがいがあり、快適な職場環境を提供することのできている歯科医院が多いのも、共通点のひとつです。
では、どのように紹介を増やしていけばよいのでしょうか。
フランチャイズ化されたマクドナルドなどのハンバーガーショップでは、大量にマス広告を展開して集客しますが、当日の開店まで、どのような顧客が何人来店し、どのようなメニュー求めるのかまったくわからない状況です。
こうした店は、事前にサービスレベルを高めるために取り組める範囲が限定されています。
それに比べて歯科医院では、翌日の来院者の年齢・性別にはじまって、どのような主訴を持っている、初診でなければ趣味や嗜好まで把握することが可能です。
個々の来院者の属性やライフスタイルにあわせたワン・ツー・ワン・マーケティングの推進が非常に可能な業種です。
この業種的メリットを活かし、紹介者を増やしている取り組みをいくつかご紹介していきましょう。
<紹介・口コミを増やすためのさまざまな取り組み>
◆アポイントの時間帯によって口コミを促進する
口コミの可能性が高い上顧客や社交的な主婦層に関しては、午前の最終アポイントにします。
そうすることで、診療終了後に友人とランチをとることが多い主婦層によって、口コミが増大する可能性が高くなります。
◆主婦層に対するマーケティングを徹底する
世界消費の64%は女性(BCGグローバル調査より)である、という調査結果が出ています。
消費に関しての決定権が女性であるという傾向は、万国共通のようです。
コンセプトにもとづきターゲットがいまひとつ明確になっていないのであれば、間違いなく主婦層に好まれる歯科医院づくりを推進することが重要です。
その取り組みのひとつとして、パウダールームの強化があげられます。
多くの女性は、歯科医院への到着時(診療前)、診療終了後に化粧直しをすることでしょう。
最低でも2~3回はパウダールームを利用します。
ですから、院内にパウダールームが設置されていなかったり、きちんと清掃されていないと、女性患者が興醒めし、来院しなくなる可能性が高くなります。
この施設の快適性を高めるために、使い捨て歯ブラシや洗口液、コットン、綿棒、化粧ポーチ置き場の確保など、ちょっとしたプラスの工夫で、患者満足度を高め、紹介を増やすことが可能になります。
このようなちょっとした工夫を効果的に推進する際にも、自院のターゲットに関して、再度検討していくべきでしょう。
大きな枠で主婦ととらえるのではなく、たとえば好みの明確な主婦とそうでない主婦とでは、提案内容や対応を変えてみたり、共働きなのか専業主婦なのか、お子様の年齢など、ライフスタイルによって訴求する観点を変えてみます。
これらの取り組みは一見、地道な作業に見えますが、ほとんどの潜在的来院者が歯科医院の選択基準を持っていないため、紹介されたオススメ歯科医院に来院するという行動をとります。
そして、来院者の心に残るサービスを徹底することで、紹介されやすい歯科医院に成長していくのです。