2003年01月06日
前回お話しいたしました、「日本医療機能評価機構」の評価対象領域を見ますと、明らかにその根底の考え方は、CS(顧客満足)から成り立っています。
その顧客、つまり患者さんからの満足度についてですが、患者さんは提供されるものの、どこに共感するのでしょうか?
(1)価格
(2)利便性
(3)クオリティー
(4)親密性
(5)人間・環境尊重
以上の5点が、共感される点だとされています。
(1)価格(2)利便性(3)クオリティーについては、先生ご自身の手腕、経験、顧客ターゲットによるものですが、(4)親密性(5)人間・環境尊重部分は、スタッフにお任せできる部分が大きいのではないでしょうか?
先生方の患者さんの中で、ご自分から日々の出来事や仕事、家族のことについて、お話しになる方は、自然とコミュニケーションがとれていて親密性は高くなっていると思います。
ところが、本当に治療時間ぎりぎり前にこられて、お話しになることもなく、診察終了後も静かにお帰りになる患者さんはどれくらいいらっしゃいますでしょうか?
スタッフに、親密性を高めてもらうよう指示をするのはこの層です。
身辺調査をするのではなく、治療費をいただく際に・・・・・
〈 例1 〉「○○さん、職場がこのお近くなのでしょうか?いつも、時間どおり、診察前には来ていただいて助かります(笑顔)。」
と声をかけて、仕事関係のことを聞くこともひとつですし、
〈 例2 〉「年末が近づいていますから、お忙しいですよね?お仕事と、治療と大丈夫でしょうか?お時間調節が必要なら、おっしゃってくださいね?」
と語りかけるのもひとつ。
とにかく、あまりお話ししていない患者さんをピックアップして、こちらから、何気ない会話でも話しかけるという姿勢が重要だと思います。
そのコミュニケーションから、電動歯ブラシの商品説明を行ったり、ブラッシング指導のアポイントを取らせたり、コミュニケーションが深まれば、予防治療への提案も簡単でしょう。
まずは、先生の患者層を、もう一度、どのような構成になっているかを確認し、親密性のレベルをご自身でお決めになり、それ以下だと感じる患者さんに、スタッフと協力して、レベル達成を図られてはいかがでしょうか?
その細やかな働きかけが、顧客満足につながり、やがては、顧客の増加につながっていくのではないでしょうか?