2010年09月06日
歯科用品ではありませんが、診療室にあると“こんなふうに便利です”というグッズを、今回と次回の2回にわたってご紹介していくことにします。
≪バスタオル・ブランケット・タオルケット≫
バスタオルやブランケットを用意し、ひざ掛けとして使うことはよくありますよね。
いくつかきれいな柄を用意し、寒いときはもちろんですが、短いスカートや腹部が見えそうなトップスを着た若い女性にさりげなくお貸しします。
しかし、それだけではなくこんな場面で利用しています。
●小さいお子さん、髪をまとめている患者さん、腰がまっすぐに伸びない・首が前に傾斜している高齢な患者さんなど、按頭台に頭部が合わない患者さんもいらっしゃいます。
バスタオルを縦半分に折り、クルクル丸めて、枕の形にして、按頭台と頭部が合うように使います。
バスタオルでは大きすぎる・厚すぎる場合には、一般のタオルを使います。
また、小児の患者さんに口を大きく開けてほしいときは、顎が上がるように、巻いたタオルを首の下に入れると開口しやすくなります。
●同様に腰痛がある方、ひざ痛がある方、片麻痺がある方にも、巻いたバスタオル等を姿勢が楽になるように調整します。
●昨年夏の連載ではクッションをご紹介しましたが、小児の場合、足を伸ばした状態で長い時間の治療では落ち着かないらしく、もぞもぞ動きます。
ひざの下に丸めたバスタオルを入れて、ひざを曲げた状態にするとラクなようです。
●タオルケットは用意しておくと、万一、気分の悪くなった場合や悪寒がするような場合に使えます。
●ユニットは合皮を使ったものが多く、意外と暑いものです。
小児の治療ではユニットに汗がついていることもあるので、様子によって、ユニットにバスタオルをひいておくとラクになります。
さらに、その下に滑り止めマットをひくとタオルがずれません。
≪タイマー≫
キッチン用デジタルタイマーは、いろいろなデザインのものがあります。
かわいいものを用意し、治療中に飽きてしまう小児に渡します。
「あと何分がんばろうね」とか、予防填塞等のエッチング処理の時に「タイマー押す係りだよ」などといって説明すると、楽しく待ってくれるようです。
もちろん、セメント硬化時間・印象材硬化時間などにも使っています。
≪ペットボトルで液垂れ防止≫
歯科材料の中には、液体がこぼれると化粧版などを溶かしてしまうことがあります。
レジン系リキッドの容器は、適当な長さに切って、辺縁を丸めた500mlペットボトルに入れておきます。
液体がたれてしまっても、ペットボトルの中なので周囲が汚れません(ペットボトルの切り方、辺縁の丸め方は、バックナンバー第39号を参照してください)。
≪乳歯ケース≫
これは一般に販売されているものではありませんが、歯科用通信販売などで購入できる「抜けた乳歯を入れるケース」を用意しておくと、乳歯抜歯を怖がることが少なくなります。
ねずみの形をしたケース、歯の形をしていて、輪ゴムで手首に留めるケースが人気です。