2009年01月19日
歯科医院の様々な業務についてのルールを作成される際は、“すること”を決める『ポジティブリスト』で作成するのではなく、“してはいけないこと”“しないこと”を決める『ネガティブリスト』でつくることが大切です。
歯科医院のルールを、『ポジティブリスト』で作成してしまうと、“すること”がすでに決まってしまっているため、スタッフが自分自身で“すること”を考える必要がなくなります。
その結果、スタッフの“自分で考える習慣”をなくしてしまい、
“+αのことを考える”
“+αのことができる”
“患者さんに+αの気づかいができる”
といったスタッフを育てることが出来なくなる恐れがあります。
歯科医院のルールを、“してはいけないこと”、“しないこと”を決める『ネガティブリスト』で作成すると、“すること”は、スタッフが自分自身で考える必要がありますので、“+α”のことを考える習慣づくりに役立ちます。
そしてもう一つ、歯科医院のルールを、『ポジティブリスト』ではなく、『ネガティブリスト』で作成すると、スタッフが、積極的に行動できるようになるというメリットがあります。
例えば、『患者さんの情報共有』についてのルールをつくるとします。
患者さんの情報には、医院全体で“共有すべき情報”と“共有すべきでない情報”がありますので、
『患者さんの○○と○○についての情報は皆に伝えて共有する』
というように、“共有すること”を決める『ポジティブリスト』ではなく『患者さんの○○と○○についての情報は共有しない』というように“共有しないこと”を決める『ネガティブリスト』でルールをつくります。
『すること』を決めて、『してはいけないこと』が決まっていないと、スタッフが患者さんの情報を知った際、「これは共有することには入っていないけれど、みんなに伝えて共有しておいたほうが良いのでは?
でも、もしかしたら共有してはいけないことかもしれないから、やっぱり伝えないでおこう…。」と頭の中に葛藤が起こってしまい、結果的に「マイナスになるかもしれないから止めておこう」と行動にブレーキがかかってしまいます。
反対に、『してはいけないこと』が決まっていると、スタッフは、それ以外は何でも伝えて良いと簡単に判断でき、積極的に行動できるので、スタッフの皆さんから患者さんの情報が集まりやすくなります。
このように、『自分で考えるスタッフ』や『自主的に行動するスタッフ』を育てていきたい場合は、スタッフが積極的に行動できるように、医院のルールを、敢えて『ネガティブリスト』でつくることが大切です。
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☆今回のポイント!
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『行動ルールがスタッフの行動習慣をつくる』
>>澤泉先生のホームペ-ジ
http://www.shika-kaikei.net/