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スタッフのヤル気を高める法【3】女性スタッフと男性スタッフへの接し方はどう違う?

2011年11月07日

女性スタッフと男性スタッフでは、接し方は同じでいいのか、変えるべきなのか?というご質問をよくいただきます。
これに対する私の答えは「変えるべき」です。
なぜなら、相手が求めているものが違うから、です。

男性は、報酬を得ることを勤労の主軸におくのに対し、女性は、1日の長時間を過ごす職場において自己重要感が得られることをとても大切にします。
ですから、「私はみんなの役に立っている」「私がいるから職場がうまく回る」「みんなが私に感謝してくれている」と実感できることが、仕事に対するモチベーションの源になります。
その証拠に、退職を決意した女性たちはみんな同じことをいいます。
「私なんか、いてもいなくても同じなんでしょ?」「私は目をかけてもらっていない!」と。
女性スタッフのモチベーションアップを考えるのであれば、本人たちが自己重要感を感じられるように、こちらからの言葉づかいなどを含め、コミュニケーションを工夫してみましょう。

男性に対して今までやってきたコミュニケーションを、そのまま女性スタッフに対して行うと失敗したり、やる気をなくさせかねないということなのです。
たとえば、無理をいって残業してもらった男性スタッフに対しては、「おっ!ご苦労さん!」といえば、それで十分労を労ったことになったのに、女性は違います。
感謝の気持ちを伝える言葉に、もっと自己重要感が感じられる「言葉」をいってもらいたがっているのです。
逆にいうと、院長先生が、きちんと女性スタッフの存在と努力を認める言葉かけのスキルをあげ、実践していけば、同じ能力の同じ女性スタッフたちが働き者に変身する、ということでもあるのです。

では、どのようにコミュニケーションすれば、女性スタッフのモチベーションアップをすることができるのでしょうか?
先に禁句からお伝えしましょう。
女性スタッフにいうとまずい言葉。
これは、私が「ゴジラ(GODIRA)言葉」と名づけました。
ゴ(G)……「ご苦労さん」
ジ(D)……「ダメ」という言葉を多発すること
ラ(R)……ライバルと比べる言葉
この3つです。
「ご苦労さん」がまずいのは、上記のとおりです。

二つめの「ダメ」という言葉ですが、「○○さんは、ダメだなぁ!」「~~しないとダメだよ!」など、ダメ出しをすると燃える男性はいるかもしれませんが、女性たちの大半は反感を持ち、自分を否定された気持ちになり、自信をなくし、モチベーションを下げます。
「ライバルと比べる言葉」これも、男性と女性の違いでしょう。
男性は「よきライバルを持ち、競いあうことで自らを成長させる」というところがありますが、女性は、比べられることを極端に嫌います。
「じゃぁ、その人にやってもらえばいいんじゃないの? 私なんか、どうせ・・・」と自己否定の感情にとらわれ、しばらく落ち込み、明らかに動きが悪くなります。

では、使ったほうがいい言葉もご紹介しておきましょう。
それは「がんばっているね!」です。
よく人に対して、「がんばってね!」という人がいますが、これはNGです。
「もうがんばっているよ!」「これ以上がんばれというのか?無理!」などという否定的な感情を誘発してしまいます。

「がんばっているね!」ということによって、「みんなが私の精一杯の努力を認めてくれている!」と感じ、心が満たされ、「がんばりを認めてもらえた!もっとがんばろう!」という気持ちがふつふつと湧いてくるものなのです。
私が女性スタッフを育てたときに見つけたのが、「ゴジラ言葉」の排除と、「がんばっているね!」という言葉をたくさん使うことでした。
この二つを院内で使うと、自然と職場の雰囲気もよくなります。
ぜひご活用してみてください。

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>>(社)国際医療経営学会 代表理事 吉野先生 http://www.jihiup.jp