2014年05月01日
前回は尊敬語、謙譲語その1、謙譲語その2についてお伝えしました。
今回は、丁寧語と美化語についてお伝えしていくことにます。
(1) 丁寧語
【話や文章の相手に対して丁寧に述べるもの】(文化庁敬語の指針)
「です」「ます」「ございます」が代表です。
とくに使い方で難しいことはありませんが、手紙やメールで「ございます」を使う際には、他の語も丁寧にし、敬語のレベルを統一することがポイントです。
そして、「ございます」よりふさわしい言葉がある場合には、その言葉に置き換えましょう。「ございます」に頼りすぎると、ワンパターンな表現になってしまいます。
以下のように言い換えてみましょう。
「滅菌スリッパを用意してございます」
→「滅菌スリッパを用意しております」
「○○さんでございますか?」
→「○○さんでいらっしゃいますか?」
(2) 美化語
【ものごとを、美化して述べるもの】(文化庁敬語の指針)
「お」や「ご」をつけます。
「お」や「ご」をつけるか、つけないかは個人差があります。
一般的には「お金」「お料理」「お箸」「お茶碗」「お椀」「お土産」「お菓子」「お化粧」「お酒」「お水」「ご祝儀」「ご近所」などと使いますが、長めの言葉や外来語にはつきにくいとされます。
たとえば「おキャベツ」「おワイン」「おコーヒー」「おスリッパ」「おクーラー」などはづけると滑稽な表現になってしまいます。
また、尊敬語として使うのは自然であっても、美化語として使うと幼く感じさせることもありますので、注意してください。
たとえば「私、お洋服は銀座で買います」「私のお仕事は歯科衛生士です」などと表現すると、幼さを感じさせてしまうオソレがあります。
なお、前回の問題の答えを早見表にしてあります。
★休憩時間などに練習して、自分のものにしてください。
NHK学園専任講師
山岸 弘子