2008年03月03日
『新患、継続来院、紹介など来院者を増やす方法』『自費診療選択率を高めるなど売上げを増やす方法』『スタッフ育成・戦力化する方法』などを紹介し、歯科医院経営の“善循環”をつくるための澤泉千加良のアドバイスをお届けします。
『会話カルテ』の活用で信頼を育てる!
毎日50人を超える患者さんを、一人で対応され【ユニット3台、スタッフ3人(受付、アシスタント、歯科衛生士)】、一見、患者さんとの充分な会話時間など、到底確保できないだろうと思えるほど忙しい状態の中
『患者さんとどんな会話をしたかを覚える』
ということを努力と工夫で補い、『患者さんとの信頼関係をつくること』に注力することで、毎年自費診療率30%以上、リコール率50%以上を保っている先生がいらっしゃいます。
たくさんの患者さんが来院されていて、一人一人の患者さんと充分に会話する時間が無い中で、患者さんとどんな話をしたかを覚えていると、自分以外にもたくさんの患者さんがいるのに
『私の話をしっかり聞いてくれている』
『私のことを大切にしてくれている』
と、感じていただけるため、先生のことを信頼してくれるようになります。この先生は、患者さんとの信頼関係づくりのために、前回来院された時の患者さんとの会話を覚えておいて、次回来院時には必ず前回の会話内容を発展させるというコミュニケーション方法をとっています。
1日に50人以上も患者さんが来院されていて、しかも週に1回きりの来院で、『すべての患者さんとの会話を覚えていることなんてできるの?』とお感じの先生も、いらっしゃるのではないでしょうか?
実は、この医院では患者さんとした会話を覚えておく目的で『会話カルテ』というものを作って活用しています。
『会話カルテ』は、患者さんとの会話の中で印象に残ったことをA4の用紙に毎回メモで残していくというだけの作業です。
カルテを見れば前回どのような治療をしたかを思い出せるように、患者さんとの会話についても『会話カルテ』を見れば前回来院時の会話の内容を思い出せます。
しかし、『会話カルテ』をつけている先生は多くありません。
この『会話カルテ』を見れば、前回来院時の患者さんとの会話を思い出すことができ、その中で印象に残った部分を話すことができるので、それを聞いた患者さんは
『こんなにたくさん患者さんが来ているのに、私の会話を覚えていてくれるんだ!』
『私の話をしっかり聞いてくれていたんだ!』
と感じられ、
『この先生がおっしゃるのだから!』
という、強い信頼関係を育てていくことができるのです。
この先生は、『会話カルテ』を使った取り組みを継続的に行うことで、自費診療や予防の必要性のアドバイスに必要な
『自分の言葉が患者さんに伝わる土台』
『自分のアドバイスが患者さんに伝わる土台』
となる『患者さんとの信頼関係』をつくっていらっしゃいます。
『会話カルテ』で信頼を育てるための大切なポイントは!前号でご紹介した『患者さんへのアンケート』と同様
「聴く」と「表現する」をセットで行うことです。
『会話カルテ』に、会話の中で印象に残ったことを書き留めていくだけでは、「患者さんのことを知る」ことはできても、患者さんに
『こんなにたくさん患者さんが来ているのに、私の会話を覚えていてくれるんだ!』
『私の話をしっかり聞いてくれていたんだ!』
と感じていただくことはできません。
前回来院時の会話の中で印象に残ったことを、次の来院時、患者さんとの会話で“表現すること”で初めてそう感じていただくことができます。
『会話カルテ』で患者さんとの信頼関係を育てていくためにも
「聴く」と「表現する」をセットで行っていくことが大切です。
『会話カルテ』づけを習慣化すれば、どなたでも患者さんとの信頼関係が育っていることを実感いただけると思います。
そして!今まで以上に、患者さんの声をしっかり聴こうとしている自分に気づかれると思います。
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☆今回のポイント!
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患者さんとの信頼関係を育てていくために大切なことは歯科医院から「大切にされている」と感じていただくこと。
>>澤泉先生のホームペ-ジ http://www.shika-kaikei.net/