2010年02月15日
さあ、いよいよ患者さんを診察室に迎えます。とりわけ初診の患者さんは、不安でいっぱいの状態です。
患者さんの緊張感を取り去るように、あたたかく、やさしくお迎えしましょう。
今回は「診察室での話し方とマナー」の前半です。
1:ドアを開け迎え入れる→「○○さん、お待たせいたしました」
予約時間が過ぎてしまったときには、「○○さん、大変お待たせいたしました」とお詫びしてから迎え入れます。
そして、患者さんが中に入るまでドアを押さえておきます。
この際、マスクをはずして迎えると、患者さんに安心感を与えます。
マスクをしたままですと表情が伝わらず、患者さんは緊張状態のまま診察室に入るおそれもあります。
マスクをはずし、あたたかな笑顔で迎えてみましょう。
2:案内→「ご案内いたします」
チェアの脇まで案内します。
チェアまで案内しないと、患者さんはどのチェアに座ったらよいのか迷ってしまいます。
患者さんの2、3歩前を歩いて案内しますが、完全に背中を見せることがないよう、患者さんに対して斜めの体勢で歩きます。
そうすることで、患者さんの様子に気を配ることができます。
途中、段差などがあるときには、指を揃えた手で指し示しながら「段差がありますので、ご注意ください」と声をかけます。
3:座ってもらう→「どうぞこちらへおかけください」
指先をしっかり揃え、手で指し示しながら、やさしく声をかけます。
「どうぞこちらへおかけくださいませ」と「ませ」をつけると、女性らしいワンランク上のコトバづかいになります。
4:自己紹介をする→「私、担当の○○と申します。
どうぞよろしくお願いいたします」
自己紹介をするときは、マスクをはずし、背筋を伸ばしてから「申します」を使ってあいさつをします。
あいさつをしてから、一礼することを忘れないようにします。
自己紹介のときのお辞儀は、一般的には約30度の敬礼です。
お辞儀の前後にも、必ず患者さんの目を見るようにします。
5:エプロンをつける→「エプロンをつけさせていただきます」
エプロンをつける際には、髪を巻き込まないように注意し、ていねいにつけます。
6:ひざかけをかける→「ひざかけをおかけいたしましょうか?」
暑がりの患者さんもいますし、寒がりの患者さんもいます。
患者さんのタイプや衣服により必要度も違います。
患者さんに尋ねる方法にすると、患者さんの意向を反映することができます。
ひざかけをかける場合には、やっと眠りについた赤ちゃんにかけるように、そっと、ていねいにかけましょう。
次回は「診察室での話し方とマナー」の後半をお話します。