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歯の保存と接着の最新情報【4】コンポジットレジンの進化はどこまで?

2019年02月14日

コンポジットレジン修復(以下CR修復)において接着は縁の下の力持ちであり、ボンディング材の上にくるのは上部構造であるコンポジットレジンです。

教科書的な分類はさておき、コンポジットレジンを臨床的にペーストタイプとフロアブルタイプに分けるとわかりやすいと思います。

私の最近のCR修復では、フロアブルレジンの使用頻度が格段に増えました。
一般的なフロアブルレジンというと、流れは良いですが、フィラー含有量が低いため、強度が低いというイメージではないでしょうか。
そのため前歯や歯頚部の修復に用いたり、ライニング材としてペーストタイプのコンポジットレジンと組み合わせて使用したり、と教わった記憶があります。
しかし、最近のフロアブルレジンは、フィラーの表面処理技術や分散技術の向上によって格段に進歩していて、咬合面にも使用可能なフロアブルレジンも登場してきました。
クリアフィル マジェスティ ESフロー(クラレノリタケデンタル)もその1つです(図1)。
3タイプ(Low, Super Low, High)ありますが、個人的にはLowタイプのシェードA2と A3を主に使っています。
操作性に優れ、形態付与も容易で、審美的にもたいへん良い材料です。
十分な機械的強度を有しているため、これまではペーストタイプを使っていた臼歯部咬合面のCR修復でも問題なく使えます(図2参照)。
今後、フロアブルレジンの進化によってCR修復の周辺器材もさらに変化するのではないでしょうか。
もちろん、よりクオリティーの高い自費治療のCR修復を追及する場合、レイヤリング対応のペーストタイプの使用が適していると思います。

CR修復の臨床術式は、かなり簡略化してきました。
しかし、超高齢社会のわが国において、高齢者のう蝕治療に対応するためには、より簡便で手早くできるCR修復が求められています。
残された課題は、コンポジットレジンの自己接着性ではないでしょうか。
グラスアイオノマーセメントも自己接着性を有する材料の範疇に入りますが、さまざまな課題もあります。
これを超えるようなコンポジットレジンの開発に期待したいところです。


図1 クリアフィル マジェスティ ESフロー(Lowタイプ)。


図2 左下第一大臼歯の頬面の破折と遠心隣接面の象牙質う蝕をフロアブルレジンで修復。

朝日大学歯学部 口腔機能修復学講座 歯科保存学分野歯冠修復学
二階堂 徹

 

 

販売名 クリアフィル マジェスティESフロー
医療機器認証番号224ABBZX00170000
医療機器の分類 クラスⅡ 管理医療機器
一般的名称 歯科充填用コンポジットレジン
製造販売 クラレノリタケデンタル株式会社