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地域包括ケアを支える次世代型歯科医院【6】医療4.0の最前線を走り始めた歯科医師

2018年12月13日

デジタルテクノロジーの急速な進歩によって業界を問わず、これまでのビジネスモデルの変革を余儀なくされています。

あらゆるモノがインターネットにつながるIoT(Internet of Things)、人工知能(AI)、ビッグデータなどの新しい科学技術を活用した大変革をビジネス界では「第4次産業革命」と呼んでいます。
この第4次産業革命に関連したテクノロジーが医療現場でも活用されるようになる時代の日本の医療のことを、医師でデジタルハリウッド大学大学院客員教授の加藤 浩晃 先生は著書の中で「医療4.0」と名付けています。

加藤先生は「医療4.0」には3つの特徴があるといいます。
その3つとは、
1)医療との接点が医療機関以外にも広がる「多角化」
2)個人個人に応じたオーダーメード化が進む「個別化」
3)医療の主体が患者自身に変わっていく「主体化」  の3つです。
米アップル社の「アップルウォッチ」のようなリストバンド型IoTデバイスで、各個人の体温、脈拍、活動量などの生体データが収集されやすくなると健康管理に役立ちます。
そこに今いちばん注目しているのが保険業界です。

業界には「インシュアランス(保険)」と「テクノロジー(技術)」を組み合わせた「インシュアテック」という造語がありますが、このインシュアテックの進展は「200年続いてきた保険のビジネスモデルを一変させる」と言われています。
東京海上ホールディングスの永野 毅 社長は「ウェアラブル端末で個人のデータが取れることによって、未病(病気の具体的な症状が現れる前の体の不調)の改善や予防につなげることもできる。
先端技術を使うことによって、新しいサービス・商品の開発が発展していく可能性はおおいにあると思う」と語っています。
異業種とのアライアンスを進める保険会社には、こういった事情があるのです。
ヘルスケアの新時代は、モバイルデバイスやウェアラブル、スマートTVなどによって医療が私たちの家や職場にやってくるという意味で「医療の発生する場所」が再定義される時代であり、急性時・緊急時の治療から、健康管理や長期の疾病管理へ移行するという意味では「医療そのもの」が再定義される時代でもあります。

そのような第4次産業革命時代のヘルスケア分野の最前線を走り始めた歯科医師がいます。
竹山 旭 先生(大阪歯科大学卒業、歯学博士)は、MBAホルダーの廣瀬 智一 氏と一緒に今年1月にヘルスケアスタートアップ企業のNOVENINE(ノーブナイン)を立ち上げ、子ども向け遠隔歯科相談サービスなどを始めました。
製薬会社とも連携し、同社の社員に試用してもらってサービスの品質改善に役立てるというようなことが2018年9月11日付の日経新聞などで報じられると、複数の保険会社から問合せがあり、具体的な提携に向けた話し合いが始まっているところです。
また、同社は大阪市が創業期のベンチャー企業を支援する「OIHシードアクセラレーションプログラム」の第6期参加企業11社の1社にも選定されています。
次世代の歯科界を牽引していくのは、業界の先を見据えて新しいことにチャレンジする竹山 先生のような歯科医師でしょう。

また、そういう歯科医師を目指したい読者の皆さんは、フレイルとオーラルフレイルのことを日本生命のサイトで紹介したニッセイ基礎研究所の前田 展弘 氏の情報もぜひチェックしてみてください。

なお、歯科総合情報紙「新聞クイント」(クインテッセンス出版)で来年2月号から前田 氏の連載がスタート予定とのことです。

(有)Willmake143 代表
田中 健児
https://www.willmake143.design/