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誰でもいつでも取り組める歯科医院の経営改善【2】歯科医院の業績アップのための3つの指標

2013年05月10日

1 「攻めの経営」は新患率のアップから
業績が低迷している歯科医院には、院長の感覚に頼って経営している「思いつき経営」であることが多いようです。
感覚の優れた部分が、経営にとって功を奏する場合もありますが、大方は危機に直面した場合、足を引っ張るケースが多くなりがちです。

そこで、業績が良い歯科医院に共通する重要な指標を3つ選んで説明していきます。

3つの指標が良い歯科医院は、経営が安定しており、組織基盤や設備の充実、教育投資に力を注ぐことができるため、良い状況がさらに良くなる好循環を生みます。
自院の数値と比較しながら、自院の現状を把握し、低いようであれば改善策を講じていきましょう。

  【基準数値】10%以上(月間レセプト件数500件の場合には、50人以上の純新患の来院が基準)

  【計算式】月間純新患数÷月間レセプト件数

月間レセプト件数つまり来院患者数は、既存患者数と新患の合計数です。
既存患者が中断することなく、治療終了までの期間を継続的に来院し、メンテナンスに移行しても定期的に来院する環境づくりや仕組みづくりが重要となります。

既存患者の継続来院に加えて、純新患の獲得策を積極的に講じる、「待ちの経営」から「攻めの経営」への脱却が、これからの歯科医院には欠かせません。

関連する指標として、売上に対するホームページなどの広告への投資は、3%以上を効果的にかけていくという考え方が基準となります。

純新患の構成は、紹介からの来院50%以上、ホームページからの来院30%以上が基準となります。
立地や歯科医院の特性によっても異なりますが、紹介率が低い場合には、来院者の満足度が高くない場合が多いので改善が必要になってきます。


2 中断率を抑える
 
【基準数値】10%以内
 【計算式】今月の中断患者数÷今月のレセプト数
 (A)月はじめの患者数=前月レセプト件数-前月終了人数
 (B)今月の患者数=(A)+今月の新患+今月の再初診患者数
 (C)中断患者数=(B)-今月のレセプト数
 ◆今月の中断患者率=(C)÷今月のレセプト数

いくら新患率が高くても既存の患者数が少なく、既存顧客を継続来院できていない歯科医院では、安定経営は望めません。
新患率よりも中断率のほうが高ければ、患者数は徐々に減少することになっていきます。

継続来院しない理由の多くは、明確な理由があるのではなく、「痛くなくなったから・・・」「何となく」という答えが多いようです。患者さんに継続来院してもらうためには、歯科医院側が“来院する理由”を明確に打ち出し、それに共感してもらう必要があります。
「○○さんの口腔を守り、○○さんご自身がなりたい自分になるためには、治療終了までにあと5回の来院が必要なんです」など、歯科医院側の想いを伝えるコミュニケーションや動機づけのためのツールの活用が欠かせません。


3 自費選択率をアップさせる
 
【基準数値】20%以上
 【計算式】自費選択者数÷(レセプト件数+レセプトのない自費選択者数)

患者数が多いだけでは、良い歯科医院経営にはつながらず、診療にゆとりが生まれないケースが多く、治療サービスの質やスタッフの働きがいが低下する傾向があります。

その時に、自費率(自費金額÷総売上)という観点以上に、総患者数の中から、どれくらいの来院者が、自費を選ぶかという自費選択率という観点で考えることが重要です。
インプラントや矯正治療など、大きいケースがある時には売上が上がり、そうでない場合には売上が上がらない、というようなスタイルでは安定経営はのぞめません。

「自費は水もの」という考え方はあきらかに間違っています。
小さい自費でも、多くの来院者が同意する仕組みや教育を推進していくことが、強い経営体質をつくるスタートでもあります。
市場の関心の高いホワイトニングの契約に関しても、歯科医院よりも「エステや美容院でホワイトニングをしています」という声を多く聞きります。
歯科医院では、来院者から求められたら、説明するという「待ちの提案」であることが多いからです。

“ホワイトニングなどの低価格の自費を提案して、月に10人以上同意してもらおう”といった、全員の共通目標をもって提案力向上に努めることで、自費選択率向上につながります。

自費選択率が高まることで、来院者に“喜ばれる”“幸せにできる”治療が増えることになりますので、結果的にスタッフのモチベーションも高まります。
そして、今以上に歯科医院が価値あるものになっていけるのです。

 株式会社デンタル・マーケティング
 代表取締役社長
 寳谷 光教
 http://www.dental-m.co.jp