2013年02月01日
私の朝は、一杯のコーヒーから。
コーヒーを飲みながら、ホテルの部屋から眼下に広がる高層ビルの景色を楽しみます。
1年の半分近くをホテルで過ごすので、私を見かけるとスタッフが
「井上さん、おはようございます。今日も良い天気ですね」
と話しかけてきます。
ステキな笑顔とおもてなしの心に囲まれながら、スタートする1日は気持ちがよく、今日もおそらく、私の好奇心をくすぐる出来事が起き、ワクワクしながら1日を過ごすことになる、そんな予感がしてきます。
時々、「井上さん、忙しくて大変でしょう」といった質問を受けることがあります。
確かに、普通の人から比べれば多忙ですが、私はそう感じていません。
全国で開催される講演会。
貴重な時間と費用を投資してくださっている参加者のことを考えると、どんなときも手を抜くことはできないのです。
多くの人の人生に影響を与えるには、自分へのインプットも重要です。
そのため、業界を牽引しているリーダーや、上場企業の経営者などに会い、話をうかがいます。
経営している医院の状態を確認し、指示を出すことも忘れません。
年間、半分以上留守にしても、勤務医2名で、一般的な医院の数倍の年商を上げ、自費率73%を維持し、税理士やコンサルタントが舌を巻く利益率で、キャッシュフローの健全な経営ができているのは、飛行機のような自動操縦システムがあるからではありません。
これらの合間を縫っての執筆活動。
2012年は8冊の本を出版しました。
そして、未来のための準備も怠らないようにしています。
こんな感じですから、1年のスケジュール帳は、すぐに埋まってしまいます。
本当に大変なのは、毎日毎日、変わらぬ現状の中で、過ごしている人たちです。
携帯のメモリに新しい人脈が登録されることもなく、日々の中でエキサイトな気分も達成感も味わうこともなく、将来への不安に無理やり蓋をしながら、1年前と変化をしていない日々を過ごす・・・。
「良い仕事をするには、うまくストレス解消をすることが大切だよね」という、もっともらしいアドバイスに、新しい趣味を探したり、飲みに行ってバカ騒ぎをして憂さを晴らすのです。
そんな毎日を過ごしているほうが、よっぽど大変。
もし、同じことをしろといわれたら、私なら気が狂ってしまうでしょう。
「井上さんのようになるには、どうすればいいのですか?」
という質問を若い方から受けることがあります。
それは簡単。
人生の根本的なルール、つまり「人生は自由だ」ということを知ることです。
仕事が終わった後、疲れたからと飲みに行くのも、次の事業展開を考えたり、本を読んで勉強する時間をとるのも、言うことを聞かないスタッフを見て、イライラしながらそれを我慢することも、よい組織をつくるためにマネジメントのセミナーに参加するのも、人脈はほしいけど仕事が忙しいと言い訳をして行動を起こさないのも、休日に異業種交流会に出るのも、将来に対する不安に蓋をして、とりあえず先送りにすることも、そのための準備をするのも、すべて自由です。
挑戦することも、逃げることも、考えることも、考えないことも、行動を起こすことも、起こさないことも、諦めることも、続けることも、現状の不満を言い訳にすることも、それを受け入れて次への原動力にすることも、人生のすべては、自分で自由に選択し、決めることができるのです。
この自由に選べることこそ、人生最大の素晴らしきルールなのです。
私だって、最初から知識や経験、人脈を持っていたわけではありません。
といって特別なことをしてきたわけでもありません。
退屈で不安な日々に黙って耐えるのではなく、発展的で刺激的、充実して楽しい日々を手に入れるために、自分が何をなすべきなのかを考え、選択してきただけです。
歯科医院を取り巻く環境が厳しくなってきているといわれますが、それは既存の方法が通用しなくなっているだけ。
新しい環境で発展するには、新しい方法が必要なのです。
こんな中で、院長がやってはいけないことは、この自由に選べるという人生のルールを無視して、環境に流された決断や判断をすることです。
どんなに、自分に言い訳をしても何もはじまらないし、事態は好転しません。
そうではなく、本当に自分が望む姿を手に入れるために、今、何をすべきなのかを冷静に考えて選択することです。
現状が、どんな状態であったとしても、出口は必ずあります。
その出口探しを、諦めるのか、挑戦するのかは、あなたが自由に選ぶことができます。
賢明な読者の方々なら、どちらを選ぶべきなのか、もうおわかりでしょう。
その選択によって、あなたがどんな人生を手に入れることができるのかが、決まるのです。
医療法人社団いのうえ歯科医院
理事長歯学博士・経営学博士
井上 裕之
http://www.inoue-dental.jp/