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生活者心理=患者心理を理解し、増患につなげよう【4】「この医院を選んでよかった」と思える情報をしっかり伝える

2012年12月14日

先日、ペットショップに金魚を買いに行ったときのこと……。

金魚の水槽が空だったので、店員さんに「金魚はないんですか?」と聞くと、「売り切れていますね。明日か、明後日には入ります」という答えが返ってきました。

どうでしょう。
先生なら、こういった対応をされたら、どう思いますか?

確かに、質問した内容には答えてくれています。
でも、あまり良い気分はしませんよね。

なぜなら、お客の心理を考慮した対応ではないからです。
何かを購入するために訪れた店で、目的の商品が売り切れていたとき、誰でも
「せっかくきたのに残念・・・」
「またくるのは面倒だなぁ・・・」
という気持ちになるもの。

こういった心理を考慮していないと、
「なんだ、せっかくきたのに!」
と、お店の評価が落ちたり、別の店で購入しようと思ってしまうのです。

もし、きちんと心理を踏まえていれば、店員さんもこんな言い方をするはずです。

「せっかく来店していただいたのに申し訳ありません。先ほど多めに購入された方がいて、売れ切れてしまいました。ご予約をうかがっておきますので、ご面倒をおかけしますが、明後日にもう一度きていただいてよろしいでしょうか?」

このように、お客様の気持ちを汲み取った対応をしてくれると、お店の評価が落ちることはないし、他店に流れる可能性も低くなります。
つまり、心理を踏まえているかどうかで、その結果はまったく違ってくるのです。

そういえば・・・。

近年、医療機関において「ホスピタリティ」の重要性が説かれています。
ていねいな対応をすることがホスピタリティだと思っている歯科医院経営者もいるようですが、本当のホスピタリティとは、思いやりを持ったおもてなしのこと。
そして、思いやりを持ったおもてなしとは、相手の気持ちを尊重することですから、心理を踏まえた対応は「ホスピタリティな対応」でもあるのです。

では、はじめて来院した患者様は、どのような心理なのでしょうか?

痛みや、今までのように快適に使えないもどかしさからくる、苛立ちや不安。
それに「本当にこの歯科医院でよかったのだろうか?」「良い先生が診てくれるだろうか?」など、医院や医師に対する不安です。

こういった心理を理解した上で対応をしないと、先ほどのペットショップのように、医院に対する評価を落としたり、別の医院に流出してしまうことになりかねません。
つまり、新規の患者様は、既存の患者様と同じように対応していてはダメなのです。

でも、逆にいうと……。

苛立ちや不安を感じているというのは、精神的にとても不安定で、強いストレスを受けている状態なので、これを解消すると、一気に信頼を勝ち取るこができる、チャンスの時でもあるのです。

そのためには、まず患者様の話を聞いてあげる時間をとること。

問診表と検査結果を見れば、患者様がどんな状態で、どのような治療をすればいいのかはわかるでしょう。
でもあえて、話を聞いてあげるのです。

痛みや不快感は1人で抱えているから苛立ちになるのであって、理解者がいると緩和されるからです。
それに、人は自分のことを受け止めてくれる人に、安心感を持ちます。

心理学で「この人は、私の味方で、信頼してよい人」という心理状態を「ラポール」といいますが、話を聞いてあげることで、このラポールを形成することができるのです。

こうして、信頼の土台を築いた上で、
「この歯科医院でよかった」
「良い歯科医師に出会えてよかった」
と思っていただける情報を知ってもらうこと。
具体的には、医院の特長や強み、それから院長がどのような人柄なのかを伝えるのです。
それで、不安を完全に解消することができます。

こういった情報は、わかりやすくまとめたものを紙芝居形式にし、クリアファイルに入れるか、PDFファイルにしてiPadなどを使って説明するといいでしょう。
そうすれば、院内スタッフの誰でも説明をすることができるようになるからです。

忙しい業務の中で、初診の患者様に時間を割くことが難しい医院もあるかもしれません。
でも、「人間は第一印象が大切」といわれるように、はじめてこられた患者様に、どんな印象をもたれるのかで、その後の関係は大きく変わってきます。

初診来院時に良い印象を持ってもらえれば、その後に治療の提案をしても、自費が決まる可能性が高くなります。
ですから、
「話を聞く」
「医院の強みや特長を伝える」
「院長の人柄を伝える」
は、時間を投資するだけの価値があります。

   有限会社 MUSUHI
   代表取締役
   妹尾 榮聖
  ⇒ http://dental-no1.net/