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院内の良い雰囲気づくりでファンがドンドン育つ【2】良い雰囲気づくりはスタッフ1人ひとりの成長意欲から

2015年07月22日

(1) 仕事は自己成長のためにするもの

第1回は、院内の良い雰囲気づくりに大切な”モチベーションの種類”をご紹介しました。

良質なモチベーションで仕事をすることが大切でしたね。

そもそも仕事って、あなたにとってなんでしょうか?

お金? 義務?

前回触れましたが、お金は不満足要因です。

いくら与えられても満足することはなく、足りなくなると不平不満の要因になります。

お金のために働くと、そればかりに振り回わされてストレスの塊になってしまいます。

幸せ感が逃げてします。

仕事は自己成長のためにするもの。

仕事をすることで多くのことを学び、人と接することで人間力が鍛えられ、磨かれ、自分自身が成長するのです。

女性力が上がり、さらに魅力的な自分になります。

その結果として、職場は居心地のいい、やりがいのある場となり、職場全体の雰囲気もいい方向に向き、患者さんにも愛される医院となります。

人に貢献することが、自分自身の内面価値を高め、幸せな感情が味わえます。

ですから、まず自分の成長のために仕事をすること。

いえ、させていただくのです。

これがまさに「接近動機」です。

接近動機で仕事をとらえてほしいと思います。

私は「職場はエステと同じです」と、主催している患者接遇マナーセミナーでお話しをします。

人は人で磨かれるものです。

ダイヤモンドを磨けるのはダイヤモンドだけ。

人を磨けるのは人だけなのです。

人と接するから、人から見られるから、人は美しくあろうと努力します。

より成長した自分になろうと努力します。

なにもせずにいたら、私たちの成長はストップしてしまいます。

きれいでいたい!
もっと自分自身を高めていこう!
という向上心は消えてしまいます。

泳ぐ練習は畳の上ではできません。

勇気をもって水の中に飛び込んでこそ、泳ぐ練習ができるのです。

人の成長も同じで、勇気をもって人という海の中に飛び込んで、自己成長のためのトレーニングをしましょう。

エステはお金を支払ってきれいにしてもらう場。

職場はお金をいただきながら、自身がきれいに磨かれる場。

仕事をするって、なんてラッキーなのでしょう!

よく
「退職したい! 転職したい!」
「もっとよい職場で働きたい!」
「この職場では私は、輝けない!」
というご相談を受けます。

では、どのような職場がよい職場なのでしょうか?

お給料が良くて、お休みが多くて、残業が少なくて、通勤の便が良い……、
仕事もやりがいがあって……、
先輩が優しくて、人間関係に恵まれていて……
出会いなども適度にある……
断言しますが、そのような職場はありません!

ないものを探し求めているのですから、転職する人は、何回も転職を繰り返します。

そして、不満やストレスの塊になっていきます。

自分の環境や職場に、たくさんの条件を求めている人は、相手にたくさんのことを要求している人です。

それでは、自分発の行動ができない人になってしまいます。

自分発の行動以外に、人は自分を変えることはできないのです。

(2) 良い職場にしてやりがいをもって輝こう!

「良い職場でやりがいをもって輝いていたい!」と思ったら、環境のせいにするのではなく、自分自身と一生懸命に向き合ってみてください。

なぜ、今の職場でやりがいを感じられないのか?

イライラしたり、笑顔が自然に出なくなっているのか?

問題のすべては自分の中にあります。

自分と向き合わない限り、答えが見つかりません。

どうかそんな時は、自分との時間をつくってください。

「良い職場で働きたい!」ではなくて、「今の職場をより良くする!」というように、気持ちをスライドしてみてほしいのです。

良い職場にするために今の自分ができること。

なんでもいいから始めてみてほしいのです。

変化への一歩を。

小さなところから変えてみましょう。

自分の行動、自分の変化以外に、相手や環境を変える方法はありません。

グチっている時間が本当にもったいないのです。

もったいないだけでなく、職場の雰囲気を良くすることとは、真逆になります。

「時間は命!」ですから、まず、今、明るい気持ちで通勤したり、仕事をしたりしていますか?

朝の挨拶を、笑顔で気持ちよく自分からしましたか?

良い雰囲気づくりを自分発でできていますか?

今、自分ができることは、そんな小さなところに眠っています。

「問題はすべて自分の中にある」
「悪いことは身から出たさび。良いことはお蔭さま」
――これは相田みつをさんの言葉で、しみじみとしたいい言葉だと思います。

今の職場を良くしていくのは、他でもない自分自身なのですから。

(3) 歯科医院というステージがあなたを輝かせるステージ

私の著書『患者さんに好かれるスタッフ習慣術55』(クインテッセンス出版)は、私が主宰する歯科助手のスタディーグループと、日本歯科プロアシスタントスクールで教科書のひとつとして活用しています。

その中で、とくに私の大好きな一文があります。

これは、受講生もとっても気に入ってくださっています。

「小さな環境でスペシャルになれない人が、どうして大きな舞台で羽ばたけるのでしょうか?」という一文です。

大きなステージで輝ける人は、小さなステージでちゃんと輝ける人。

今、与えられたものを大切にできる人が、次に与えられたものも大切にできるのです。

与えられたものに、とことん向き合ってみてほしいのです。

人はついつい、足りないものやマイナスなモノへ、目をとられがちですが、もうすでに与えられたものがたくさんあります。

与えられた側を見る習慣をつけたら、本当に人生が楽しくなり、仕事がラクになります。

「幸せで仕方ない!」という感情です。

うまくいかないことを、人やモノ、置かれた環境のせいにしてしまう行為は、相手やモノに常に支配されてしまうのです。

こんな小さな職場では
「私は成長できない」
「私は活躍できない」
「つまらない……」
「働く環境が整ってない」
から、私はここでは輝くことなんてできない。

これは、相手やモノに支配されている状態。

大きなステージで輝ける人は、小さなステージでちゃんと輝けます。

今、与えられたものを大切にできる人だけが、次に与えられたものも大切にできるのです。

ですから、いま与えていただいたものに、とことん感謝の気持ちを貫いてみてほしいのです。

やって、やって、やりつくしてみて、はじめて振り返って考えてみましょう。

誰から評価されるのではなく、自分が納得できる、満足できることを、一生懸命やってみてください。

そんなことに一生懸命エネルギーを使っていると、今まで見えなかったものが、ふと見えたりするものです。

次のステージにすすむのは、その後だと考えてください。

他を見て比較したらきりがありません。

比較の中で生きるほどしんどいことはありません。

ご自身が今、与えていただいた場所があなたの咲く場所です。

歯科医院というステージがあなたを輝かせるステージです。

このステージでどうか120%の自分を出してみてほしいのです。

時に女優のように演じてみてください。

きっとその時、今までとは見える景色が変わっているはずです。

今の職場で輝くあなたでいてください。

さらに輝くあなたを応援しています。

(株)オフィスウエーブ代表取締役
日本歯科プロアシスタントスクール(PAS)校長
澤泉仲美子
http://www.office-wave.jp/