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患者さんを増やす(増患対策)アイデア【3】初診カウンセリングで来院者の心をつかむ(2)

2011年05月02日

来院前の予約電話、来院時の受付対応や初診カウンセリングなど、治療が終了してメンテナンスへ移行するまでの各サービスプロセスの一つひとつが重要なのですが、その中でも、とりわけ来院者と歯科医院側の最初のコンタクトポイントとなる初診対応は重要となります。

初診対応の中でも初診カウンセリングは、来院者に失望感を抱かせずに「この歯科医院を選んで良かった」と思っていただくために、医院の魅力をアピールできる数少ない時間のひとつなのです。

そのため、初診のカウンセリングにあたっては、もっとも有能なコーディネーターが担当するなどのルールを決めている医院もあります。

というのは、初診時は、来院者の事前期待が大きく、歯科医院側の対応が来院者の期待を下回っている場合には「この歯科医院を選んで本当に良かったのかな……。失敗だったかな……」と、来院者は自分の選択に不安を抱くことになるからです。

とくに、初診カウンセリングの際に重要なのは、歯科医師の人間的魅力をアピールすることです。

歯科医師としての「院長の経歴や臨床歴、認定資格」を情報提供するだけでなく、人間的側面としての「院長の仕事観や趣味、好きな映画や音楽、スポーツ」といったプライベートまでも訴求していきます。

来院者にとって治療の良し悪しは、判断しにくいものですが、院長がどのような人柄なのか、どのような考えの持ち主なのかといった人間的側面は、表現次第でいくらでも理解を得ることができます。

院長がどのような人物であるのかに加え、自分のことをどれくらい大切にしてくれるのか、自分自身の性格や症状と、院長の経歴や性格が合うかどうかといった観点が、来院者が歯科医院を選択する際の最大の関心事です。

それだけに、コーディネーターにはカウンセラーとしての能力、営業センスが求められます。

歯科医院の院長の中には「私は一流大学を卒業していないですし、臨床経験も浅くてアピールする点が見当たらないのです」とおっしゃる方がいます。

しかし、この考えはとらえ方次第であり、臨床経験が少ないということは、年齢的に若く新しい治療技術や最新設備へ意欲的なケースが多いことが予想されます。

経験豊富なベテラン歯科医師が良いと考えている来院者が多数いる一方で、フレッシュな若々しい歯科医師のほうが、より好感が持てると考えている方も少なからずいるはずです。

逆に、「自分はもう高齢だから……」という院長であれば、臨床経験の豊富さや人間味の豊かさをアピールすることが可能です。

このように、歯科医師として人間としての特長や魅力をわかりやすくアピールしていくことで、来院者の歯科医院の選択が容易になり、結果として、口コミの発生による増患、信頼関係の高まり、治療提案に対する同意率の向上、大きな治療ケースへ合意の可能性が高くなっていくのです。