2012年04月16日
今回の連載では、これから歯科医院が伸びていくために欠かせない「説明力向上」についてお伝えしております。どうぞよろしくお願いいたします。
第1回で、歯科医院での説明に求められるのは、「わかりやすさ」であるとお伝えしました。
第2回は、わかりやすい説明をするための「説明の順番」をお伝えします。
順番の基本は【説明のタイトル】→【結論】→【詳細】→【まとめ】です。
タイトルとは、新聞でいえば「見出し」、メールでいえば「件名」のことです。
自分がこれから説明することについて、「○○について説明します」というタイトルをつけるのです。
説明の最初にタイトルがあると、患者さんは、聞く準備や理解する準備をすることができます。
では、ここで具体例をあげてみましょう。
まず、わかりにくい説明の例です。
<例>
「デンタルフロスはいろいろな種類があって、人によっていい商品って違うんですが、歯と歯の間が狭い人は、えっと、Aさんみたいな人には、このフロスは細いので・・・」
これを、説明の【タイトル】→【結論】→【詳細】→【まとめ】という順番にしてみます。表を活用するとわかりやすいので、表に当てはめてみましょう。
いかがでしょうか。
文字にすると理屈っぽく感じますが、実際の説明の際は、言語以外の要素も加わりますし、患者さんの反応もありますので、文字とは違う伝わり方になります。
この表は、治療の説明や材質の説明などにも活用できます。
(例)
説明しながら考えるのではなく、説明する前に、自分が何について説明するのか、結論は何なのかを自覚し、説明する内容や順番を整理しておくことが大切です。
その上で、練習をしておくと、患者さんの前に出たとき、落ち着いてわかりやすい説明ができます。
なお、第1回でお伝えした7つの観点から準備をした後、この表をお使いください。
NHK学園専任講師
山岸 弘子