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自分の「運」は自分で開く【3】ボディ・ランゲージで開運 

2015年07月29日

(1)太陽に向かって「万歳!」をし、手を伸ばそう

朝6時頃に目を覚まして、日の出の太陽を見てみましょう。

さらに、太陽の方向に向けて両手を大きく上げて、万歳をするようなしぐさをしてみましょう。

なんとなく元気があふれてきて、やる気が出てくるから不思議です。

イライラしたり、不安な気持ちになっているとき、どういうわけか、私たちの歩き方は暗くなり、手の動作までも落ち着きがなくなっています。

人間の動作は、そのときどきの心の状態を反映しているのです。

人間の動作と心のコンディション、この結びつきを精神医学の立場で研究したフランスの心理学者ベルジェ博士は、日常生活の動作がその人の心の状態ばかりか、性格も反映すると述べています。

仕事や人間関係でイヤなことばかり続いてやる気がなくなってしまう人は、そのしぐさに悩みのシグナルがあらわれてきます。

寂しい気持ちを変えようと思うとき、努力して心を明るくしようとしてもなかなか思うようになりません。

ところが、今までと違ったしぐさを意図的につくっていこうとすると、知らぬ間に心まで変わってしまうのです。

まず、太陽に向かって「万歳!」と心の中で叫びながら手を伸ばしていると、だんだん元気があふれてくるのです。

人間のしぐさの中には、そのしぐさを繰り返していると暗い気分になるものと、その動作の中に気持ちを明るくさせるものとがあります。

(2)マイナスのしぐさがマイナスの心をつくる

マイナスのしぐさの中でいちばんはっきりしているものは、体をまるめて両手を胸にあてるといったしぐさです。

悲しいことがあったり、イヤなことが続いたとき、思わず体をかがめて両手で体をかばう動作をしています。

これがマイナスのしぐさともいえます。

それに対して、元気があふれやる気が出ているときには、両手を前に差し出して、顔を少し上に向けるしぐさがあらわれます。

このような動作を「プラスのしぐさ」と呼ぶことができるでしょう。

マイナスの心をつくるマイナスの動作が多くなると、自然と運気にも迫力がなくなり、なにをやっても悪いことばかり続きます。

これに対して、プラスのしぐさを毎日意識してつくろうとしていると、どういうわけか人づき合いにも意欲があふれ、なにをやっても思うようになるような気分になります。

また、日本の古典文学の代表といわれる源氏物語のお話の中には、主人公がしぐさや行動を変えることによる開運法がいろいろ紹介されています。

たとえば、イヤなことが続いたときの開運法の中に、「方違」(かたたがえ)といわれるものがあります。

主人公が今まであまり行ったことがないところへ小旅行して、住む場所を一時的に変えるという方法がこれです。

平安時代には、旅行したり、日常生活で外出するときに、占いで吉の方向と凶の方向を調べておき、どうしても凶の方向に行かなければならないときには、その前日にいい方向のところに泊ってから、目指す場所に出かけるといったことをしたのです。

これも、しぐさを変えることが運を呼ぶ一種の心理的開運法といっていいでしょう。

(3)会話中のしぐさを工夫して開運を!

人間関係もしぐさ一つで、大きく変わってくることがあります。

私自身がこれまで知り合った人物で「さすがに人の気持ちをとらえることがうまい」と思ったのは、クレスキンという名のアメリカ人です。

日本のテレビにも出演したことのある、世界的に有名な読心術の大家で、こちらがどんなことを考えているかズバリ見破ってしまうという名人でした。

彼と初めて出会ったとき、彼は私の手を両手で握りしめるように握手し、そして大きな声で「お会いできてうれしい!」と英語で挨拶してきました。

そして頭を少し横に曲げ、横から大きな手で、私の肩を軽くささえるようなしぐさをしてきました。

次に、時折強く肩をたたく、ムスっとせずスマイルで話しかける、イスに座るとイスからはみ出すように身を乗り出して、こちらの膝にすり寄せるような感じで親しそうに話し始めてきました。

さすがの私も彼のペースに巻き込まれてしまいました。

そして、こちらがいよいよ重要な問題を話しはじめるとなると、時折メガネをはずし、じっと考えるようなポーズをしてきます。

初対面の対話をうまくすすめていく人たちは、このクレスキンのように、言葉そのものの話し方がうまいというより、動作や表情の巧みな人が多いものです。

日本人はもともと会話中のしぐさの少ない民族であるといわれていますが、しぐさを交えることによって会話がイキイキし、自分の感情が素直に相手に伝わります。

アメリカ人と同じようにやっても通じないかもしれませんが、次のような動作に気をつけるだけでも、コミュニケーションが格段にスムーズになります。

a)話す相手との位置・距離

自分の気持ちを相手に示そうとしたり、相手の心をとらえようとするとき、2人の間の位置や距離が意外と大きな役目をしていることがあります。

たとえば、向かい合って話すときと少し横に並んで話すときでは、印象が違ってしまいます。

正面を向き合って目と目を合わせて話すと、何となく相手に警戒心を抱いたり、話しにくいのです。

ところがちょっと斜めの位置から話してみると、意外と言葉のやりとりがスムーズにいくようになります。

b)声の大きさ

相手から楽しい話題を引き出したい、こちらの都合のいい話にリードしていきたいと思うときには、大きい声で話すと効果があります。

こちらが小さな低い声で話し始めると、その声につられて相手も小さな声になってしまいます。

相手は無意識のうちに警戒して、なかなか自分の本心を伝えようとしなくなります。

ところが、大きな声で少し速めに話すと、自然に相手もそのペースに巻き込まれて、明るい話題やムードになっていくのです。

c)手のしぐさ

手の動作やちょっとしたしぐさが、相手の心に強いイメージを与えます。

たとえば、その人の前で、今まではずしていた背広のボタンをしっかりはめ、背広をキチンと正してから、イスに座ると「真面目な気持ちで話そうとしているな!」という印象を与えやすいのです。

ところがボタンをはずしたまま、イスに深くどっしりと座ると、何となく軽率な人だと思われてしまいます。
日本占術協会名誉会長
浅野 八郎
http://www.asano-8.jp