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死なないぞ ダイエット その1

2007年09月18日

“北折さん”から1冊の本をいただいた。“北折さん”と言えば、『ためしてガッテン』の番組を13年間にもわたって担当してこられたNHKきってのディレクターだ。

本のタイトルは、『死なないぞ ダイエット』(アスコム刊)(1,365円)。
まず表紙に驚いた。“デ~ン!”とはちきれそうなブヨブヨの腹。(図1)
 
 
図1
死なないぞ ダイエット
 
 
“かつての言葉で「太っ腹」”、“現在では「メタボ腹」”と言われている。
オッ!これはまるで、鏡に映した私の腹にそっくりではないか!次に裏表紙。(図2)
 
 
図2
裏表紙
 
 
エッ~!大阪で行われた世界陸上の選手のような腹に変身している。なんと、この写真。たった7ヶ月後のものだ。これはまるで“鉄人20・・”、いやいや“別人28号”ではないか!しかも帯に目を移すと、ダイエット前の腹囲96cmの全身写真。隣にはダイエット後の腹囲70.3cmと25.7cmも減り、ズボンがブカブカではないか。(図3)
 
 
図3
before after
 
 
ヒェー!まるで新聞の折り込み広告のようだ・・・。

ご丁寧に、ダイエット前後の腹部断面のMRI写真まで載せている。(図4)
 
 
図4
腹部断面のMRI写真
 
 
しかし待てよ、天下のNHKの名物ディレクター。どこかの民放の“ある番組”とは、レベルが違う。なにせ看板番組を担ってきた方だ。無理なダイエットで、体重を減らしたのなら本にしないはずだ。何と言ってもあの番組は、“簡単に”・“お手軽に”がポリシーのはずだ・・・。

それに、番組の製作は生やさしいものではないだろうし、不規則な生活になりやすい。正確な放送を心がけても“ある番組”のような、中傷が入るかもしれぬ。気苦労もあるだろう・・・。ストレスもかかるだろう・・。それに先日、スタジオ見学までさせていただき、遅くまで一緒に飲んだ。

そんな生活をされている方が、どんなダイエットで成功したのだろう?どんな手法を凝らして書かれたのだろう?是非知りたいところだ。

まず、第1章を開いてみる。「突然死」を他人ごとと思っている人へ。そう言えば、歯科医は、圧倒的に突然死が多い。職業柄、ストレスはかかるし、運動不足になりやすい。

生活習慣病は、寝たきりの生活の原因となるが、その前に突然死の可能性もあるのだ。

心の準備もできないまま突然死で家族を失った者は、どんな気持ちだろう。故人に聞いておきたいことが、たくさんあるに違いない。そこで著者は、こう書いている。今日の深夜にでもやってもらいたいことがある。まず、紙と鉛筆を用意する。そして“自分が予定より早めに死んでしまうとした場合、それまでにやっておくべきこと”これをリストアップする。

これは書き出すことに意味がある。単に空想するだけでは、一瞬わいたはずの“実感”が消えてしまう。だからこそ、書くことに意味があるのだ。引き継ぎの仕事はもちろんのこと、大切にしていた趣味の品をどうするか?(そうそう!)将来、就職先に困った時のために、息子にアドバイスしておきたいこと。
(うんうん!)見つからないように隠し持っていたアダルトビデオの処理。
(これは見つかるとやばい!)自分の訃報を伝えてもらいたい古い知人への連絡先一覧の準備。(これも必要だな・・。)そのうえで、正確に想像して欲しい。それらのうちただの一つもできないまま、自分の最期を家族が看取っている光景を・・・。

すごい!冒頭に、ここまで読者にイメージさせ、ダイエットを行う目標を作らせるなんて・・・。さすが表現のプロは考えることが違う!これは、肥満解消のための行動科学の本だ。
 
 
この続きは,次回のお楽しみ・・・・。
 
 
□■ 岡崎先生のホームペ-ジ http://leo.or.jp/Dr.okazaki/