2012年07月18日
患者さんは、本当はどのような歯科医院に行きたいと思っているのでしょうか?
推測するよりも、とにかく一般の人たちに尋ねるのが先決!と考え、先日インターネット上で約5,000人にアンケートをとってみました。
複数回答も可能ということで
「あなたは、どんな歯科医院に通いたいと思いますか?」
という質問をし、下記の中から選んでもらいました。
(1)待たせない歯科医院
(2)歯と口腔内に対する確かな技術と知識のある歯科医院
(3)きちんとわかりやすく説明してくれる歯科医院
(4)イケメン先生、美女先生がいる歯科医院
(5)会社や家などから通いやすい場所にある歯科医院
(6)とにかく安けりゃなんでもいい
さて、アンケートの結果、1位に輝いたのはどれだと思いますか?
意外にも、(3)の「きちんとわかりやすく説明してくれる歯科医院」で、それに続くように、寸差で、(2)「歯と口腔内に対する確かな技術と知識のある歯科医院」が2位でした。
ひっかけとして設けた「イケメン、美女先生」にはほとんど票が入らなかったのも興味深い結果でした。
ところで、(6)の「とにかく安けりゃなんでもいい」には、どれくらい票が入ったと思われますか?
これも意外だと私は感じるのですが、実はゼロ票という結果になりました。
歯科の現場に携わっていると、どうしても患者さんは「ひどくお金のことを気にしている」、下手をすると「判断の基準は金額がすべてである」ような錯覚に陥りがちですが、それもまた机上の論理だということが見えてくるのです。
この結果からも、
「今、医療界で、患者さんは説明(カウンセリング)を求めている!」
と私は感じるのです。
ついつい、医療の現場に携わっていると、技術がすべてであり、また結果がすべて、という考え方になりがちで、それも当然、患者さんが求めていることではあるのですが、それ以前に、「ちゃんと説明してほしい」という患者さんの要望はどんどん高まってきていることがわかりました。
ちゃんとした理解できる説明が事前にある、そして、自分が納得した上で、医療行為が進行する、治療中・治療後も、歯科医師や医療従事者とちゃんと会話ができるといった、人間対人間のコミュニケーションを、患者さん側が求めているという状況の変化が起こってきているのです。
そして、それがまた「歯科医院を選ぶ基準にもなる」ということです。
今こそ、患者さんに対する「説明・カウンセリングの力」を磨き、今来院されている患者さんからはもっと愛され、「あそこの先生はちゃんと説明してくれるのよ!」といった口コミでの吸引力をも高めるべき時がきたといっていいでしょう。
今回から6回にわたり、モリタメールマガジン会員様のために、「患者さんに嫌われないカウンセリング5つの法則」というテーマで連載していきます。
私としては「嫌われない」どころか、「愛され、通い続けていただける」歯科医院になるための絶対法則を、カウンセリングというものを軸にお伝えしていくつもりです。
カウセリングについて、いろんな疑問があるかと思います。
たとえば、下記のようなものが、私のところに寄せられたカウンセリングに関する疑問・質問です。
・初診カウンセリングの時に、「保険希望」というところに○をつけた患者さんに自費をすすめるべきなのか? やめたほうがいいのか?
・「保険でいいです、保険で!」といわれたらどうしたらいいのか?
・「わしはもう歳だから、そんな高額な治療は必要ない」といわれた場合、何ていったらいいのか?
・カウンセリングは、歯科医師がすべてやるべきなのか?すべてスタッフがやるべきなのか?歯科医師とスタッフが合同で?であれば、その配分を教えてください。
・前に一度自費をすすめたときに断った患者さんには、二度と自費はすすめないほうがいいのか?
・本人は気に入っていたが、家族に相談したとたん、手のひらを返したように断ってきた場合、どうしたらいいのか?
・「年金生活」など経済的に余裕があるとは思えない状況の患者さんには、自費は提案すべきでないのか?
・とにかくカウンセリングで何を話せばいいのかまるでわからないので教えてください。
今回のメルマガの連載では、これらの疑問・質問についてすべて具体的にお答えしていく予定です。
皆さまの研鑽をつまれた技術が患者さんに受け入れられ、患者さんの素晴らしい未来のためにお役に立てるよう、カウンセリングのスキルを磨くことが、今まさに求められています。
これからの5回の連載をどうぞお楽しみに!
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